夜風かみ

思考の海に溺れる

人間観察がお好きな方は沢山おられると思います。
観察中、皆さんどこに着目をしてるんでしょうか。

私が一時注目していたのが、
美しい人の法則探し。

美しい美術品・絵画を
これでもかと観てきましたが、
美術品を観て人が美しいと感じる時はベースの法則があります。
首の角度や、目線、光の陰影、足の向きや、指先が作る形など。
全ては絵師や彫刻師の計算の上に作られた完璧な美しさ。
それをただ美しい・・・と眺めるのももちろん良いのですが、
絵師が計算して描いている美しさの真理を見つけ、
絵師の本意を見出すのも絵画鑑賞の楽しみの1つです。

けれどリアルに生きて、しかも絵画と違って動いている人の
「美しい」と感じる場合はどんな法則だろう。

街中でありませんか?
ふとすれ違った時に感じる「あ、美人だな」
私はつい後姿を目で追ってしまいます。
(私は女性ですが、美術好きの性で美しいものには目がありません)
決して顔の造形だけが美しいのではなくて、
雰囲気が美人。後姿が美人。
どうしてそう感じるのだろう。
昔から不思議でした。

そこで色々観察してたところ、まず感じたのが「先」の重要性!
①「毛先」(ツヤやボリューム)
②「つま先」(靴先)+(歩き方)
③「手先」(かばんの綺麗さと持ち方まで)

この3点が手入れされ、
きれいにケアされている人が「美しい人」だと。
というかこの3点、
ずぼらな生活しているとすぐに荒れがちな部分です。

ぱっとすれ違っただけでも感じる雰囲気美人は
細かい部分が生み出す
その人となりが作っていると改めて感じました。

あとはとにかく「姿勢」!
「姿勢」が綺麗だったらどんな人も美しい!笑
美しい姿勢を保つにも日頃の習慣とある程度の筋力が必要ですしね。
美人の法則を探していてわかったことは、
常日頃から丁寧なケアや丁寧な生活を行えるだけの
意識と習慣と努力が必要なことが
身にしみて感じました。

そう思うと着物を着ると雰囲気美人になるのも、
姿勢が強制的に綺麗になるからですよね。

さらに考えられるのが、日本の「道」は美しさの極みだと感じます。

私は高校3年間、弓道をしていましたが、
「姿勢」「歩き方」「礼」「作法」が自然とできるようになっていました。
(日常生活ではなかなかできませんが)

これは「茶道」「剣道」「華道」など「道」に通じるものですよね。
そう思うと日本人は昔から日常的に、
「所作」や「作法」を重要視しており、
それは自然と普段の生活に溶け込み、
着物を着て常に姿勢は美しいままを保ち、
結果として「凛」とした「美しさ」を生み出していたのかと。

そう思うと先人達への尊敬の思いは増えるばかりで。
「古き良き時代」なんて過去を羨むことはありませんが、
本当に今の現代の生活スタイルは、
大切なことを忘れてしまったのかもと実感でした。

日本の美はどこに。

何気ない人間観察から、
美しい日本の生活スタイルへの気づきや、
自分の生活への気づき、
人間観察は思考の波の入り口でとても楽しい。

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