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自分を育てて業を見つめる育児休業

「育休」のことを最近では「育業」というらしい

東京都は「育児休業」を単なる「育児で仕事を休む期間」ではなく、「子供を育む期間」として「育業」という言葉を発表しました。

公式noteの投稿より

かくいう私も育児休業を2回使った経験を振り返ると、育児休業は「育児のための休み」というより「育児のために休業する期間」という感覚だった
それくらい子育ては大変だった
特に一人目は初めての経験に戸惑いばかり
産後の夜泣き対応に始まり24時間関係なく子ども中心の生活で「会社に行って働く方が休憩あるし業務時間決まってるし楽だ、、、」と思ったものです

とはいえ、私の育児休業期間を振り返ると
自分を育てて業(仕事・スキル)を見つめる期間でした

子育ては親育て

子育てで養われたスキル

忍耐力、危機管理能力、スケジュール管理、臨機応変な対応力、段取り力、家族とのチームワーク、などなど…

挙げればいくらでもでてきそうだけど、出産や育児を通してこれらの業(スキル)が養われました
生まれたてのホヤホヤの赤ちゃんを育てるという経験をしながら、
自分の事だけ考えていた自由奔放な大人から責任ある養育者になるよう育ててられました。
育児のための休みというより育児のための修業

育休から育業へ たしかにそうかも…(ちょっと違うけど)

育まれる愛情

子どもに育てられるのはスキルだけではありません
寝不足でボロボロでも私が抱っこすると子どもは泣き止む
少し大きくなると目線でいつも私を探していて、側に来るために寝返りしたり這うよう動きだす
そんな風に子どもは親である私に対して常に100%の愛情を向けてくれる
無償の愛を向けてくれるか、私の愛情が育まれる
愛情ホルモンといわれるオキシトシンの分泌を感じる
なにがあっても守りたい、幸せになってほしい、という自分の中の愛情が育まれたのも子育ての経験からでした

自分の業(スキル)と向き合う期間

私自身の話になりますが
第一子の出産1ヶ月後、夫の異動が決まり、里帰り出産の予定がそのまま実家に転居することに
産前に住んでいた土地には戻らないことなり、元の職場にも物理的に戻れない事となりました
急な転居で保育園の入園も間に合わず意図せず育休は延長に…
「会社に在籍しているけれど戻る先がよくわからない」という宙ぶらりんな状態になりました

周りには、産後すぐに働き始める人、
復職に向けて保育園探しをする人、
職場に託児所があり復職期間が確定している人、
子育てをしながら就活をする人、
それぞれ悩みは苦労があるとわかっていても、復職に向けた準備や就職活動といった具体的にやる事がない自分の状態に焦りは募ります
(同じような状態の人が周りにいなくて悩みを共有できないのも辛かった)

私の業探し

焦りの原因はやる事が無いだけでなく、自分のやりたい事がわからなかったから
この時の私は「会社に復帰したら〇〇な仕事がしたい!」とも「新しい○○な事にチャレンジしよう!」とも、一方で「しばらくは子育てに専念したい」とも思い切れなかったのです。

自分のやりたい事がわからない
何が自分に出来るのかわからない
なにより、子育てをしながら働けるのか自信がなかったんです

わからないなら動いてしまえ!
そう考えた私は、今こそ自由に動けるチャンスと捉えられて、いくつかの新しいことにチャレンジしました

・気になっていた資格の勉強をして取得
・自分を整える為にコーチングを学ぶ
・フリーランスの友人の仕事を手伝う

動いてみたら色んな気付きがありました

・子どもをみながら自分の時間を取るのは難しい(30分机に向かうのも一苦労)
・コーチングが楽しい!
・出産前に仕事で得たスキルは私が思っていたより役に立つ(当たり前にやったことで感謝をしてもらえる、褒めてもらえた)
・まだまだ知らない世界が沢山ある
・世の中にはいろんなお母さんがいる、

気付きから自分のやりたい事、楽しい事がわかり、家事や子育てとの両立も少しずつ工夫をする事で出来るかも!という自信がついてきました

・家事をしながらながら聴きが効率がいい→音声配信にハマる
・コーチングはセルフケアにも人とのコミュニケーションにも活用できる
・子育てに専念も、仕事をすること事も、どっちだってできる→私は働きながら子育てがしたい

育児休業という期間を通してあれこれ模索した事で、自分が持っている業(スキル)を見つめなおすことができ、新しい業を習得して、これから習得したい業も沢山出てきました
やっぱり子育ては自分育て、そして私にとっては自分の業を育む期間になりました

そして復職へ

あれこれ模索している内にまたまた夫の異動が決まり、転居先では私の復職先も決まり、私は会社へ復職する事になりました

休業期間に動いて外の世界を見たけれどやっぱり会社に戻ると決めた
その理由は長くなるのでまた別の機会に

▼私が復職した会社 採用ページトップの「UP TO YOU(あなた次第)」の言葉が自分事に刺さります

おわりに:育業を取るメリット

出産と子育てのスタートをきっかけに生活も価値観も大きく変わります
だからこそ、自分を見つめなおしてこれから子どもと歩む人生をどうしたいか、考える時間が必要です

会社という戻れる場所があるという安心感を持ちながらその時間が取れるのは個人にとって大きなメリットです
子育てを通して様々なスキルを磨き、自分の意思で復職する経験ある社員が戻ってきてくれることは会社にとってもメリット

(だからこそ、取りにくい環境がまだあるならば是正されてほしいです。)

そして、個人はこの有益な期間をどんどん活用してほしい
子育てを通して自分を磨く親が増えて行ったらいいなと願うばかりです

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