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フランス語で書く苦痛の消え方
生来の「文章を書くことが好き」という性質は、フランス語の場合、思考は形になってるのに書けないことがストレスで、ずっと表われ出ることがなかった。真っ白の紙を前にしてこれから数万字を2週間で書かなければいけないと思うと気が重くて仕方がなかった。
社会学部の大学生は書く機会が多い。先生が指定した項目に沿って論文のレジュメを作ったり、記述式試験では最低でもA4で3ページは書いたり、レポートは3万字近くを求められたり。
そんなこんなで2年間フランス語を書きまくった結果、メールやメッセージ交換のやりとりも含めほぼ毎日、思考をフランス語で綴り続けた結果、間違いはするものの書くことに苦痛を感じなくなった。質より量だ。それがいいとか悪いとかいう話ではなく、質を追求する時間なんて全くない、めまぐるしい日々で、やってくる敵をどんどん倒していったらいつの間にか「書く苦痛」との戦いが終わっていた。
私は、小さい頃から作文が好きで、言葉というものはしかるべき順番で頭の中にどんどん降ってくるものだったので、自分から文字を探しにいかなければならない「外国語」というものはやっぱり一筋縄ではいかないなと思っていた。今ようやくフランス語でも書くことが好きになれて嬉しい。好きこそものの上手なれ。ここからの上達は早い、かも。
たとえ読む人がたった一人(教授)だとしても大学のレポートを書くのが好きだ。誰かの論文や本から引用して注を作るとき、私も人文社会科学の端っこに引っかかってる感じがして、学問の世界にいるなぁって思えるから。 一度会社勤めして学生に戻ってくると勉強に全集中できるありがたみを感じられるし、それが長年住みたいと思い続けてきた国で叶っているわけなので、2年生が終わった今でも学びの環境で生きている有り難みは消えていない。しんどい場面は多々あったけれど、学問が好き、この世界にいられて嬉しいと思い続けられたことが一番、外国語でうまく書けるようになりたいというモチベーションだった。
少なくともあと1年はフランスの大学生なので、これからも学問の世界の端っこで、誰にも読まれない文章だとしてもフランス語で丁寧に文字を綴っていきたいと思います。学ぶって本当に、無限に楽しい。
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