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花咲く春のばらちらし

花咲く春には、料理にも華を・・・早いもので2014年も4月になり、春の花咲く季節となりました。草木の花々が一斉に開花して、それは華やかになります。そのようなことで、料理もやっぱり明るく華やかなお料理が宜しいのでは?と云う事で、今月は「ばらちらし」です。「ばらちらし」と云っても「薔薇」ではなく、海鮮具材をシャリの上にバラバラと散らして盛り付けるお寿司の一品です。大概のお寿司屋さんで、「ばらちらし」はランチなどで提供して頂けるかと思います。まぁ~ネタを小さいサイズに切り、お店毎に彩りを考えつつ盛り付ける丼物です。て云ってしまうと、な~んだ丼物ね!?となりがちですが、いやいや普通の「ちらし丼」とは彩りが違うでしょう?写真を見て、艶やかさが伝わって来ますでしょう?

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鮪・烏賊・鮭・鯛等の赤や白の魚介に、黄色の卵、緑の胡瓜にトビッコと彩りがあり綺麗ですよね。上の写真は、お洒落に平皿に近い白磁器をキャンパスに見立ててます。一番大事なのは「彩り」です。赤・緑・黄・白等の色合いを、如何に彩りよく組み合わせ盛り付けるか・・・彦麻呂さん流に云えば「海鮮の玉手箱やぁ~」なんて、ところでしょうか?

下の写真は、オクラが飾られアクセントになり、その周囲をトビッコの朱色と蟹の白色にイクラの赤色が、草花の如く感じますよね。お店により、具材も違うし盛り付けも違う「ばらちらし」。板前さんの美的感覚も必要な、侮れない料理です。魚介の種類が変わっても、一年中食べられますがやはり似合うのは、4月~5月だと思います。握り寿司とは又違い、器の中に「季節感の世界」を感じる一品です。ガラス越しにお庭の花を見ながら、「ばらちらし」を頂く情景を思い浮かべると・・・日本人に生まれて良かったナァ~なんて思います。芝桜が一面に咲き乱れる処で、食べたらさぞかし美味しい事でしょう。

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(2014.4.10公開)

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