ヤールギュレッシュを最近見る話

 一頃ちょくちょくトルコに行っていたのでこのトルコの伝統的な競技についてはかなり親近感を持っています。
 実際に競技に参加したことはありませんが、トルコへは武術の関係もあって行ったので、向こうの武術家や格闘家との絡みも少しはありましたし、遊び的にヤールギュレッシュの人(ギュレッシュジといったと思います)たちと組み合ってみたりもしたのですが、これが中々驚異的なパワーとテクニックだったのでとても印象が深いものです。
 ヤールギュレッシュの意味はオイルレスリングと言ったもので、トルコではギュレッシュと言うとレスリングや取っ組み合いを指しますが、大抵ヤールギュレッシュか近代レスリングで稀に古いトルコ系のジャケットレスリングの事も出てきますが、私はほとんど聞かなかったです。
 ヤールギュレッシュのルールはと言うと
1,勝負は背中が地面に着くもしくは相手をリフトアップして3歩以上歩く。
2,キスベットという羊の皮のパンツで行い、オリーブ油を体に被って行う。
3,殴る蹴るやサミング等は禁止。
4,昔はなかったが今は制限時間がある。

という感じで、土俵はなく、草原で行います。なにせ、仁王象のようなむくつけき男達がオイルにまみれて組み合うので中々壮観なのですが、実際に組み合うとその固定力の強さにまず驚きます。体の各関節をボルトで固定したかのような強固さは滑りやすいオイルで勢いをつけると容易に逆転されるから生まれたテクニックではないかと思います。本当にびくともしない上に腰は柔らかく回転して必要な、動きは確実にこなすのです。
 今はYouTubeで映像が見られるので、最近になっとよく見るようになってみると、この競技の魅力が少しわかってきました。あのタフな組合と崩れ際のスピード、ゆっくりした動きの中のテクニックにキスベットの取り合い(キスベットは相撲のまわしのような役割を果たしますが、グリップ可能な部分がズボンの内側にもあるのがちょっとユニークです)そして、長時間の駆け引きが独特の美しさや楽しさを観るものに与えてくれます。
 今はまた観戦初心者ですが、少しずつ選手の名前も頭に入り始めてきたし、これからもちょくちょく観ていこうと思います。

 たぶん、続きも書きます。

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