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放課後シンデレラ2 感想
こんにちは。
まだ他にも積んでるゲームが結構あるのですが、今回は「放課後シンデレラ2」について喋り倒そうかと思っております。
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過去エントリーで「放課後シンデレラ」(以下、無印版)の感想を書いたところではあるのですが、本作品はその後継作品にあたるものになります。
全体的な感想(ネタバレ無し)
本作品は下校時間という放課後にフォーカス当てている非常に珍しい作品です。
無印版プレイ時の感想でも書いたのですが、この手の美少女ゲーはある種のファンタジー要素であったり部活などの学園内の活動に目を向けストーリーが進行していくものが多いと思うのですが、放課後シンデレラはそのセオリーからは外れています。
勧善懲悪?スポ根?異世界?
全くないです。
ただ放課後に可愛いヒロインたちと下校をし、交流を重ね仲を深める。
これに尽きます。
私は本シリーズをある意味美少女ゲーの極致であると考えているのですが、このような「ヒロインの日常」にのみフォーカスを当て、純粋にそのヒロインたちのリアクションや気持ちの変化を楽しむというのが本作品の醍醐味です。
個人的にはこのコンセプトにかなり感心していまして、まず放課後に下校するという行為はおそらくプレイヤーのほぼ全員が経験している点で(してますよね?)、そのためゲーム内容の解像度がやたらと高く没入感が生まれることに寄与していると感じています。
また個別ルートのところでも記載するのですが、放課後(つまり下校時間)でのイベントがメインとなるため出会いの場が校内に留まらない点もとてもリアル。
今回は特に主人公が電車通学となっていて「なんかよくこの女子と電車が一緒になるな」という私の世界線では経験ができなかった出会い方もしており、良い導入だなあと思っていました。
一方でそういった日常にフォーカス当てていることからシナリオ自体は平坦と言いますか、とてもシンプルな構造になっておりシナリオゲーをイメージすると物足りないと思う方もいるかと思いますが、これは各ヒロインの可愛さを楽しむゲーム、つまり美少女ゲーだと理解しておりますので何の問題もありません。
むしろそのヒロインたちの魅力を存分に味わえるように特化されたシナリオとも言えます。
こういった点から、初めて美少女ゲーをしたいけど何をしたらいいのか?と迷っている人がいれば私はこの放課後シンデレラをノータイムで勧めたいと常々思っている次第であります。
と、ここまでコンセプト的の話ばかりになりましたが、無印版に引き続き相変わらず各ヒロインのキャラデザ、声、ストーリー、そして音楽回りの良さは相変わらずで安心しました。
そんな感じで、例によって細かな内容は攻略した順で各ヒロインごとに書いていこうと思います。
ここからはネタバレありになりますのでご注意を。
ちなみに今回は前作と異なりPC版でプレイしています。
渡良瀬 寧々
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年下のメスガキキャラを食わず嫌いしてはいけないと別作品を通して気付いたので積極的に最初の√としてプレイ。
まあそもそもコンセプトからして「わからせる」なので、調子乗り系なのかと予想していたのですがそれは本当に予想通りでしたね。
驚いたのは最初の印象が個人的に好きな感じではなかったのですが、シナリオを進めていくにつれて癖になってきた点でしょうか。
ウザ絡み(≠ウザかわいい)っぽいし微妙そうだと思っていたもののその性格に至ったと思しき背景や親と離れて暮らしている事情などのインプットがあるとたちまち印象が変わった、そんなキャラです。
そういった家庭事情から極度の寂しがりやということでそれが判明してからは私も寧々を蔑ろにはできない!となってしまい、作戦に嵌ったなという自覚はあったのですが決してチョロいわけではないです、はい。
高校生で同棲という、前作でも事情は全然異なるものの似たような展開はあったのですが、今回は一緒に暮らしていくにつれて部屋の物の数が増えていく描写がとても細かいなと思いました。
かなり殺風景な部屋だったはずが主人公と同棲することで物が増えて彩られていく、とてもシンプルな展開ではあるのですが、こと放課後シンデレラにおいてこのシンプルイズベストが良いんだよなあ、と感じた次第です。
シナリオ的にも寧々の成長を純粋に見守る(プレイヤー目線)もので安心しながら読み進められました。
その他気になったところとしては梨々姉のキャラデザが見たかったなあという点でしょうか(年上お姉さんキャラ好きの願望)。
細かいですが、最後の梨々姉の結婚式で寧々からドレスはどっちが似合うかと聞かれた主人公が「今日だけは梨々さん」と答えていて、ここで主人公の評価が上がりました。
窓川 芹香
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出ましたよ、銀髪(白髪)キャラ。
お待ち申し上げておりました。
単に私の好みというだけなのかもしれないのですが、銀髪キャラには当たりしかいないと思ってまして、この芹香もかなり刺さりましたね、はい。
そして銀髪事情を抜きにしても今回の作品では芹香√が一番好きでした。
今回は無印版とは異なり主人公が電車通学になっており、その下校時間によく電車が一緒になる他校の女子という出会い方でまさに放課後のイベントだよなあ!と。
私はこの出会い方がめちゃくちゃ良いなと思ってまして、この作品は放課後をテーマにしているゲームですが別に遊びに行ったりぶらぶらするだけが全てではなく、何もせずすぐに家に帰るというのも立派な放課後の時間の過ごし方なんですよね。
芹香とはその「何もせずにすぐ帰る」という中で出会い、かつ数回同じパターンで電車で見かけてから初めて会話するというなんともリアルな描写がされており、この現実でもありそうな無さそうなシーンをとても丁寧に表現されている点で放課後シンデレラの良いところがとても出ているなと思いました。
さて、芹香自身の属性は「惑わせる」とある通りいわゆる小悪魔系になると
思うのですが、いやーとても良いですね、はい。
ウィスパーボイスとかいう兵器も持ち出してきますし。
この手のタイプは「好きか嫌いかの二択で言うなら普通に好き」くらいだったのですが、なんというか主人公に対するいじりもしつこくないくらいのちょうどいい塩梅で「単に主人公のことを好きすぎるだけだな」というのが見え透いた上での「惑わせる」というのが良かったです。
あと頭が良いが故のいじり方というか接し方も多かったので、個人的にはこちらのほうが「わからせる」なのでは?と思ったり思わなかったり。
定期的に病院に通っているということで病弱キャラなのかと予想はしていたのですが、付き合ってからの生き急いでんのか?と言わんばかりのグイグイした姿勢からもしかして最後には死ぬのかと思ったのですが、そんなことなくて本当に良かったです。
また芹香は制服にパーカー、黒タイツというファッションですが全部終わった後になぜこういう格好をしているのかが分かる(察せる)のもいいですよね。
私が言う「設定がしっかりしている」というのはまさにこういうところで、シナリオ内で触れられていない点を明確な根拠を持って脳内補完ができるゲームはしていて楽しいなと思います。
偉そうなことを言いましたがそんな根拠がなくとも制服にパーカーそして黒タイツというとてもパーフェクトなコーディネートなのは言うまでもなくベリーグッドなのですが。
シナリオ的にも一緒の大学に通うために頑張るという無印版でも見た記憶がある展開ではあったのですが、素直にハッピーエンドで良かったなと思います。
1点だけ、共通√(=付き合う前)で芹香と広場でご飯を食べるイベントの際に主人公がおもちゃの手錠から抜けられなくなるシーンがあるのですが、急に主人公が「せ、芹香」と呼んでいるのが気になりました。
うっかり名前で呼んでしまっていじられるという芹香√ならではのシーンかとめちゃくちゃ期待したのですが、その直後に窓川呼びに戻っていたので単純な誤植ですかね。
全くの余談ですが移植版の限定生産盤パッケージ、めちゃくちゃ良くないですか?
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芹香と寧々は本編では一切の絡みがないはずなのにこのツーショットに違和感がないという、何とも気が合いそうな二人ですよね。
これをパッケージで終わらせるのはもったいなすぎるのでどんな会話がされているのか本編でも見たかったなあ。
車井 みくる
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みっくるんるん!
・・・すみません、テンションが少し高くなってしまいました。
これはこの√をプレイした人共通だと思うのですが、みくるだけやたらと属性盛りすぎやろというのが印象的でした。
性癖的な観点でこの√だけやたらと尖ってませんか?
まず美少女ゲーでマスクしているキャラというのがパッケージから印象に残りますよね。
埼玉紅さそり隊かよと思ってました。
発売時期的にはコロナ禍真っ只中でそういう時勢を踏まえたデザインなのかな?マスク美人というピンポイントな属性を乗せたのかな?と最初は思っていたのですがごめんなさい、私が浅はかでした。
まさか八重歯っ娘というさらにニッチな属性だったとは。
そんな言葉があるのかは知りませんが。
でもしつこいようですが、やっぱり設定がちゃんとしてるんですよね。
ただのキャラデザとしてのマスクではなく、ちゃんとマスクをする理由があり、みくるに関してはそれがまさにシナリオの根幹を担っていると。
全部終わってみるとオーソドックスなシナリオだと思うんですよ。
小さい頃のトラウマがあるものの主人公と付き合うことで克服するという。
でもそのオーソドックスさを美少女ゲーとして楽しめるテイストに仕立てるというのが本当にこの放課後シンデレラは上手いなと思っています。
何度も言いますが、放課後の下校時間という「普通の時間」にフォーカスを当てているので、起こるイベントも基本的にはオーソドックスになるはずなんですよね。
その「普通さ」を美少女ゲーに還元するクオリティの高さは本当に感服します。
と、みくる√自体の感想から少しズレてしまったのですが、付き合ってからの変貌ぶりは一番激しかったのではないでしょうか、みくるさん。
実はアホだったり嫉妬深かったりと、キャラデザや「クール系?」の謳い文句を見ただけでは想像できない属性がいろいろあるキャラでしたが、個人的に付き合う前は主人公のことを呼び捨てにしているのが結構印象深かったです。
あとこれは芹香√で感じてこのみくる√で確信に至ったのですが、ヒロイン同士の絡みが無印版に比べ増えている点が私個人の好みとしてとても良かったですね。
芹香は千穂軍団と出会ってお茶していますし、みくるについては葉月が家までやってきて喋ってたりもしていて。
無印版はヒロイン同士の絡みがほぼ皆無と言っていいような展開で幼馴染の陽佳が各√でチラッと話す程度でしたが、今回は明確に関係性が生まれるレベルでの登場で、各√でヒロインズの絡みが見られ満足感が格段に上がりました。
シーン周りだとマスクの着脱を選べるのが少し面白かったです。
やっぱりこれが刺さる人がいるってことなんでしょうか。
ちなみに私は公園ダッシュした後に初めてマスクを外して息が上がっているシーンが一番好きです。
夏越 千穂
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今回のサブキャラ引き連れ役ですね。
無印版でも思いましたがサブキャラがやたらと濃く、個別√があっても違和感がないレベルでシナリオに絡んでくるのが特徴的ですよね。
特にアイはマジで個別√があるんか?と一瞬勘違いしました。残念。
さて、千穂√はやっぱり「どう恋人の距離感になっていくのか」が個人的な見どころでした。
が、結構急な展開が多かったなあというのが第一印象になります。
いや、まあわかるんですよ。
友人と恋人の差は何か言ったときにシーン突入したいという結論に至るのは。
ただ千穂√はそのヒロインの特性上「その差をどう埋めていくのか」というところにフォーカスされるのかと思っていたので少し驚きました。
あとは主人公が木から落ちて病院送りになるシーン。
千穂が過去大病を患った経験と繋げて自分の身体の大切さや千穂がなぜ今の性格に至ったのかが関わるところですが、木登りのシーンからの落差がありすぎて少しだけ笑ってしまいました。
と、少しツッコミどころがあり先に書いてしまったのですが、上述している友人と恋人の差をどう埋めていくのかという肝心な点においてはちゃんとラブコメしており満足でした。
特にアイとヨルを含めた4人で下校しているシーンでこっそり手を繋ぐところ。
そういうお互いを意識してるの中での絶妙な距離感と言いますか、千穂の遠慮しがちな性格とは裏腹に願望がダダ漏れになっているところと言いますか。
そう、ツンデレのデレだけが萌えるんじゃないんですよ。
こういう受動⇔能動のギャップによってデレるのもまた良いんです。
私は結婚するハッピーエンドが好きなので千穂√はそういった点でもとても満足でした。
小瀬 葉月
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葉月√は「おっとりした年上のお姉さんキャラ、いいよね。」という感想に終始するのでこれ以上は言わないように気を付けようと思うのですが、本当良いですよね。
プロローグとパッケージ(とスタイル)だけ見てとりあえず最後にプレイしようと思ったのがこの葉月でした。
まあ無印版でもパッケージヒロインである多乃実を最後にしたので、という浅はかな理由もありつつ。
シナリオ的には今作で主人公が放課後ブラブラする動機付けを与えているキャラですね。
作品のコンセプトを自然とヒロインに導入させるのは無印版でもそうでしたがスッとその設定が受け入れられるので良い手法だなと思っています。
さて肝心のシナリオはと言うと、他のヒロインを先にやったことで葉月だけ親の霊圧が全くないなとは思っていたのですがストーリー自体は結構重め。
ただ、鬱展開がないのがこの放課後シンデレラの最も良いところで重いバックグラウンドでありながらもシナリオ自体は前向きで素直に読むことができました。
ヒロイン的にも年上お姉さんという、まあ私が好きになりがちな属性を持っておられるのですがその上でスタイルも良いとはこれまた。
改めてになりますが本当にこの作品はキャラデザが良いですよね。
絵がきれいですし色鮮やかですし。
個人的には葉月とのプールデートでのCGシーンが顕著だと思っているのですが、あの絵美しすぎませんか?
葉月の表情、スタイルの見せ方、色彩、素晴らしくパーフェクトだと思います。
これぞ年上お姉さんですね。
そんなパーフェクトなお世話好きかと思いきやしっかりツッコミは入れてくれますし、目のハイライトが消えてキレてますし、そういった程よいギャップを見せてくれたのも良かったです。
あのツッコミ方がかわいい。
あとこれは独り言になるのですが、お世話好き、お姉さん、ママっぽいというワードから期待していたシーンがあったのですが、それがなかったことだけが少し残念でした。
例えるなら無印版FDの茉莉愛の1回目のようなシーンでしょうか。
まあこれ以上深堀りはしないでおきますが、FDにはあるかなあ。
ママっぽいというのはヒロイン本人がかなり気にしているので避けたと思っておきます。
その他
いわゆる隠し√でしょうか。
途中でノーマルエンドを踏みに行ったらなぜか突然某キャラの√に突入して笑いました。
正直他ヒロインと比べ思い入れが皆無ではあるのですが、こう「相談しているうちに・・・」的な展開自体はリアル感があってとても面白いなと思いました。
ガラスの靴よろしく仮面を落としてうんたらかんたらというので、シンデレラ要素を意識していると察せるのも印象的。
シナリオ自体はオーソドックスな性格克服モノかと思いますが最後のCGでの彼女の表情がそれはそれはとても良く、サブキャラの√としての満足感は十分でした。
隠し√以外の感想だとやはりサブキャラの濃さですかね。
共通√の濃さと言ってもいいかもしれません。
このノリを受け入れられるかどうかが放課後シンデレラを楽しめるかのキーポイントかと思います。
共通√でのイベント(下校前のわちゃわちゃ)ではサブキャラだけでなくクラスメイトである千穂とみくるが割と積極的に登場するところもよかったですね。
みっくるんるんとかあれもう完全に個別√イベントのノリでしょう。
ちなみに私はピースがいちいちツボでした。おもろすぎ。
全体を通して
今回も無印版に違わずとても満足する内容でした。
機能面でも下校ルート選択画面でセーブができたりと便利な方向へ改修されている箇所もあり、正当な後継作という感じでした。
また音楽回りでも無印版のOP曲が今回のED曲として使われており、シリーズ物である色合いがそこにも表れていました。
この作品、本当に耳に残るイントロの曲が多いですよね。
またプロローグで無印版の街が出てくるのも続けてプレイしてる人にはおっと思わせ、2が初めての人でも違和感がないという親切設計。
全体を通しても特に大きな不満点はなく相変わらず良い作品だなというのが率直な感想になります。
ちなみに私は余韻がありすぎて気付いたらFDを買ってました。
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なので次は心の底から「放課後シンデレラ3」を期待しています。
本当にお願いします。
ではまた機会があれば。
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