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【宣伝会議賞】桜風の良さは?営業部の社員が感じてきた変化と生まれた価値。

「棺のことを考えて、ワクワクしませんか?」

2024年宣伝会議賞の課題の一つとして、三和物産から「桜風」という棺の魅力を伝えるキャッチコピーの募集を開始しました。

この記事では、営業部の皆さんへのインタビューを通して、桜風の良さや桜風の辿ってきた変遷をお伺いしています。

  • 営業西日本エリア統括 中村 勇輝さん

  • 中部東海営業部 吉田 龍介さん

  • 中部東海営業部 吉居 慎二さん


目標はオリジナル棺を3年で3万本販売。それまでは、桜風に特別な印象を持っているわけではなかった。

桜風が開発された頃、入社されていましたか?

中村:私は入社してから、もうじき丸8年になるところです。桜風は10年ほど前に開発されているので、入社した頃にはありました。

吉田:私は入社して10年ほどになるので、おそらく入社時点でちょうどできたのではないかと思います。

同期ではなく、桜風がギリギリ先輩ですが、出来立てほやほやだったんじゃないかな。私が入る前にホームページで調べた時にはすでにホームページで見ることができたので。

吉居:私は入社してからちょうど2年目になるので、桜風は大先輩です。会社に入った時には、桜風の認知度がある程度高まっている状態でした。

桜風の存在を知ったタイミングはバラバラだと思いますが、その時の印象はいかがでしたか?

吉田:三和物産に入る面接を受ける前、ホームページを見た時にすでに桜風が掲載されていた覚えがあります。その時、実はそこまで感動したとか、驚きはありませんでした

そもそも業界のことを知らなかったので、どんなものが一般的かもわからない状態でした。なので、桜風を見た時も「こういうものもあるんだな〜」という感覚だったんです。

中村:それで言えば、私は正直なところ覚えていません……。

入社して1年くらい経って、「オリジナルの棺に力を入れていこう」と、オリジナルの棺を3年で3万本販売するという全社プロジェクトが始まった時に意識し始めました。

吉居さんが入社された時はすでに、プロジェクトの動きもあり、桜風の存在は大きくなっていたということですね。

吉居:私の時には、もう1番の主力商品になっていました。ですが、印象を聞かれると、あんまり覚えがないんですよね。吉田さんと同じく、葬祭業界自体について知っているわけではなかったので違和感もなかったという感じ。

そういった印象だったところから、気になる存在になっていきました。気になる存在に変わっていったのは、今年フューネラルビジネスフェアという葬祭業界の展示会で桜風を広めるためのプロジェクトに入ったことがきっかけです。

メンバーの一員になって、改めて桜風の魅力はなんだろう?と考えました。自分たち自身が、桜風のどこが魅力になっているのか、どこが喜ばれているかを知らないと発信することもできないと思ったので。泊まりがけでメンバーとワークをしたり、意見を出し合っていく中で、自分の中での桜風の存在が変化していったと思っています。

桜風なら選んでもらえるという実感と、業界の変革のタイミングが重なったことが転機に。

業界的に新しいデザインだったことも含めて、なかなか受け入れてもらうことが難しかったと聞いています。

吉田:この10年、桜風が出始めた頃のことを思い出すと、斬新さよりも価格帯の面で普及が進まなかった印象があります。今思えばデザインの斬新さもあったと思いますが、それよりも、主流の棺に比べて高級な棺であるという価格帯の方が大きかった。

「売れるような価格帯じゃないよね、だから売れなくても普通だよね」くらいの空気感が、営業部の中でもあったんじゃないかな。

そこから価格が下げられたわけではないものの、なぜ営業の皆さんの空気感も業界の浸透度も変わっていったのでしょうか?

吉田:オリジナルの棺を販売していこうというプロジェクトもあって、社内では継続して営業を行っていました。営業に行っていると少しずつですが、桜の柄がすごく素敵だよねとか、色や形も綺麗だよねと言ってもらえるようになってきたんです。それだけではなく、お客さんにも喜んでもらえているという声も聞こえるようになってきた。

その声を受けて、営業員の中でも「高級棺の中では桜風は選んでもらえるんじゃないか」という感覚が広まっていったんです。

ただ、その当時はなぜ桜風が選ばれているかの深堀りがそこまでできていなかった。他の棺と比べて形が違うから、色が綺麗だからとか、漠然とした理由だけでしたね。

中村:時代の流れとして、お葬式自体が一般葬と呼ばれる一般の参列者も大勢来られる形から、家族葬になっていったことも、業界で受け入れられるようになった背景かもしれません。

葬儀社さんにとって、これまで大きい祭壇やたくさんの生花を提案することが優先だったけれど、お葬式の縮小によって何を提案すれば良いか分からなくなっていったんです。その時に、白羽の矢が立ったのが、高級棺だった。

三和物産としてオリジナル棺を売り出していこうとしていたタイミングで、そうした葬儀社さんの変化も起こって、良いタイミングだったんだと思っています。

「桜風の良さは?」と、問いを持てる棺。

現在の営業の中で、どうやって桜風を勧めていますか?

吉田:実は、私自身は桜風が実際に使われてるところを見たことがありません。なので、本当に使った方の声を聞いたことがないからこそ、営業の時に「桜風を使ったご遺族さんに本当に喜んでもらえたんですよ」とは言えません。

ただ、この桜風を葬儀社さんで導入する中で、葬儀社さんや葬儀社さんのスタッフさんの変化は感じています。 例えば、いわゆる火葬をしてからお葬式をする地域がありますが、そこではお骨になってからお葬式をするので高級棺を使うことにあまり意味を感じないと言われてきました。ですが、桜風を導入することをきっかけに、この地域でも棺をちゃんと選んで使うことに価値があるんだという意識が生まれたんです。そこから高級棺も選ばれるようになりましたし、棺自体の価値がすごく変わったと思っています。

その変化を見ていると、桜風がスタッフさんの考え方や棺の価値を変えたということ自体が、良さであり凄さであると言えるんじゃないかな。

中村:あまり物として薦めている感覚はありません。どちらかと言うと、お客様の課題に合わせて薦め方を決めているので。

エンドユーザーのお客様満足度に課題があれば、その改善として。集客や他社との差別化を図りたいという課題であれば、その一つの方法として伝えることが多いです。なので、桜風を導入すること自体の難しさはあまりありません。

導入ではなく、その先にお客様にどう選んでいただくかが大事なんです。今の課題としては、桜風の良さを担当者の方に説明してもエンドユーザーとのやり取りをするスタッフさんにまで届いていないこと。スタッフの方に価値を感じて頂きにくいところなんです。

そこに対しての取り組みも今年から力を入れて行っています。現場のスタッフさんを集めてワークをやってみたり、桜風を改めて見ていただいたり。

合宿の中でもお話しされていたとお伺いしましたが、桜風の良さはどこにあるとお考えでしょうか?

吉居:桜風単体として何か価値があるというよりも、ご遺族に使っていただいた時に生まれるものが価値だと感じています。ご遺族が故人様のために選んであげられたんだという思いが生まれたり、好きだったことにちなんで最後に何かしてあげられたんだと思えたり。

桜風の商品単体というよりも、その周りに生まれるストーリーやエピソードが良さであり、淡いピンクやさりげない刺繍といったちょうど良い作りも良さになっているんじゃないかな。

中村:すごく抽象度が高いですが、理由がわからない良さがあると思っています。

一時期、桜風を多くの方に選んでいただいている方に「なぜ桜風が選ばれるか、良さは何か」と聞き取りに行っていました。ただ、そこでは自分の納得のいく答えを得ることができなかったんです。その経験も含めて、根拠のない自信のような、何かわからないけどそれが良いという存在であると認識するようになりました。

ただ、1番の良さは「怖さがない」ことだと思っているんです。

棺によっては、怖いという印象を受ける方もいらっしゃいます。そんな中で、桜風は棺っぽさが少ないからこそ、葬儀自体の暗い・怖いという印象を和らげてくれるんじゃないかと。

吉田:今みんなのお話を聞きながら、こうやってばらばらの意見が出てくること自体が桜風の良さだと思いました。

合宿で桜風の魅力を出していくワークを行いましたが、その題材にできること自体がそもそもすごいことだと思って。おそらくですが、ただの白い棺で魅力を出そうと思ってもなかなか出てきませんし、多分お花の柄が印刷されている棺でも難しい。

ですが、桜風になるとエピソードを語る方もいれば、優しい・かわいいのような印象を語る方もいて、窓の大きさや形のような実用面を語る方もいるはずです。価値観や見え方によって、人それぞれ桜風の良さを別のところに感じられるんですよね。

それだけ語れる観点が多いこと自体が、桜風がこれだけ広まってきている良さなのかなと感じています。

中村:なんとなく気になる存在になっていくんでしょうね。

とある葬儀会社さんで、桜風と比べると色違いの雅風が選ばれないかと、雅風を眺めてみる会を自主的に開いてくださったことがありました。こちらが何かをお願いしたわけではなく、会が開催されたことからも、なんとなく気になってもらえる存在だと思えました。

最後に、お三方の「桜風」の愛がなぜ熱いものなのか、どう熱く育ったのか教えていただけますか?

中村:すごく単純ですが、自社で扱っている商品の中で桜風が一番お客様から「ありがとう」と言われるんです。

それだけではなく、桜風は葬儀社さんと三和物産の関係を「売って・買う」関係から、「一緒に桜風を広めていこう」という関係にしてくれます。桜風が初めてエンドユーザーさんに選んでもらった時に、電話をくださることもあるんです。

お客様に喜んでもらいました!本当ですか!みたいな会話が生まれる商品って多くないじゃないですか。そういう感謝される商品を生み出せるということ自体が、会社として企業価値があることだし、自分としても嬉しい。そんな桜風だから愛があるんだと思います。

吉田:まだまだ愛が足りない方だと思っています。それは、桜風を家族に使いたいか?という問いに率直に使いたいと思えなかったから。

葬儀社さん目線に立てば桜風の良さを語れるし、使って欲しいと思えるけれど、いざ家族に使うかを問われると難しいんです。ということは、まだまだエンドユーザー目線に立った時の愛は足りないと現時点では感じました。

吉居:エンドユーザーに桜風を好きになって頂く前に自分たち営業員が好きにならないとと思って展示会のプロジェクトを行っていました。それが終わって、今度はより葬儀社さんの担当者やスタッフの方々に好きになってもらおうと色々なお話をしています。

お話ししていく中で、桜風を好きになってもらえたり、選んでもらえたりする瞬間があるんですよね。そんな時自分もすごく嬉しいと思うし、その瞬間に桜風に対して熱量が高まっていくなと思います。

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