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アイスランド旅に行ったので

写真はラキ火山~25㎞にわたる噴火口の連なりの一部~です。かっこいいでしょう。2024年9月に9泊でアイスランド旅行をしてきました。素晴らしいことを記録しておきたいと思います。

・レンタカーのこと(スズキ・ジムニー)
・よかった好きなキャンプ場 3選(Húsavík・Hvammstangi Campground・Tjaldstæðið Kirkjubær II, cottages and camping)
そして
・よかった好きな地 3選(ラキ火山・Glaumbær Farm & Museum・Ísafjörður=Tunguskogur Campground)+アルファたくさん

よかった好きな地にもキャンプ場をいれて、のべキャンプ場4つをとりあげているところがずるい。私はこの旅(9泊)で、うち6泊を4つのキャンプ場で過ごしているのでありますが、要は全部好きなのであります。あんなに寒かったのに、あとになれば「好きだ」といえるくらいには好きですね。首都レイキャビクでもキャンプ場には滞在しましたが、テントを立てていないので実質車中泊でしたから入れていません(いいところでしたけども)。

ではまずレンタカーから。
レンタカーは、スズキ・ジムニーです。

レイキャビクのIKEA駐車場にて

みなさんよくご存知で日本車は世界中で人気が高く、故障が少なく、よく走り、快適で、がんばってくれました。2ドアで、後部は荷物収納スペースになっていましたが、座席部と荷物部の間は金網が張ってあり、行き来はできない仕様でした。これが輸出仕様なのか、共通なのか、それは分かりません。

金網部分に洗濯ロープを張って干しています

あまり広くもないですが、いざとなればここにごろんと寝転がって車中泊できるかな、と考えていました。ためしに中に入って、リアドアを閉めてみようとすると、どんなに細いスキマを開けていても勝手に開くようになっています。これは仕様だそうです。思い切って最後までしめてみました。すると中から開きません。
よく考えたら、中にはなにもノブもついていないし、当たり前です。血の気がひいて、このままずっと閉じ込められか!と心の中で大慌てしました。金網は頑丈なつくりで、とても素手でビスを回せるようなものではありません。
よくみると、リアドアに「エマージェンシー」なんとか、と書いてあります。プラスチックの板が外れるようになっています。パキンと外して、みると、金属でラッチのようなものがありました。これを動かすと出れるのか!と想像し、前後に力を入れてみると、金属がたわむだけで何も起きないので、ああこれは上下だ、と、上下にうごかしたら、
リアドアが開きました。はあ^^^^^これで生き延びた。アイスランドに来たばかりだというのにこんな大トラブルで大騒ぎにならなくて、本当によかった、と胸をなでおろしました。こんなマヌケな人間は他にはなかなかいないでしょうが、なにかの役に立てばさいわいです。

その他レンタカードライブの経験については
・アイスランドはハイテクネット国家なので、トンネル内制限速度をオーバーしていると、パチリとナンバーと顔がうつった写真をとられて、レンタカー会社をつうじてメールで罰金督促がきます。私は2回やられました(同じトンネルの行きかえりで)。素直に払いました。大金です。制限は守りましょう。
・観光地が有名なところだと、駐車場は有料です。ゲートはありませんが、カメラでナンバーを撮影されています(スピードオーバーと同じことです)。注意はしていたのですが、到着初日のとある滝で、なんだか払う場所がみつからんなあと思ってそのままにしていたところ、最終でレンタカーを返しにいったら、レンタカー会社を通じてペナルティ込みで請求されました。大金です。有料だって入口に書いてあったら、かならず払うところの機械を探しましょう(クレカで簡単に払えます)。
・ガソリンが高いです。日本とくらべたらですが。だいたいリッター310円前後でした。毎日300~600kmくらい走っていましたので、ガソリン代でえらいことになりました。ハイブリッドカーもいいですが、そもそものレンタカー代金も高いし、物価の高い国は何をしても安くおさまるなんてことはないですね。
・でもレンタカー以外の方法は皆無に等しい、というのがアイスランドの現実です。路線バス(都市間バス)はあることはありますが、途中で観光とかするわけにはいかないし、それ以外の方法はハードすぎると思います(ヒッチハイカーと自転車旅の人をみかけましたが、本当に気候がハードだし、街と町の間は荒野どころかだいたい極地なので、生存そのものがあやぶまれると思います)。だいたい車で走っていてさえ、強風に車があおられて、日本では経験のない強風で、本当にジムニーが車線をはずれていきそうで、怖かったのです。これがもし吹雪などに遭遇したら命が足りない経験になったと思います。
・道中はいつもWIFIがあるたびにスマホでお天気情報をみていました。そして道路情報も。

この2つは本当に必須というか、超重要でした。おかげで、6泊したテント生活で雨に降られることを避けることができました(そのあとは全土で雨になったりして仕方なく屋根のあるPODに宿泊しましたが)。道路情報が「雪」って書いてあれば、ノーマルタイヤでは行かないのが大原則ですし、それでデティフォスなどあきらめた場所もありました。でも事故を起こさないのが当たり前の大事ですから。

さて、よかったキャンプ場3選です。
Húsavík

手前のオレンジのが私のテント 他の人はカーキャンパーばかり。その向こう側はサッカー場。


あの建物が管理棟

フーサビークは北部のまちで、ホエールウォッチングで有名です。でも町は小さいです(というか大きい街などレイキャビクとアークレイリしかない)。このキャンプ場は町の北はずれの丘にあり、夜は町のあかりが見えます。

こんな感じの素朴な夜景

でも多くのアイスランドの地方都市と同じく、整然とした住宅がならび、きりっとした寒さと港のにぎわいのある町でした。写真をみると思いますが、本当に平らというか、建物が皆ほぼ平屋なので、空が広いですよね。

Hvammstangi Campground

だだっぴろい


車は同じ場所に停めてるので、前の写真の反対側から撮った。キッチン棟がうつっています。

ここは本当に広い場所で、町の中心から少々丘を上るのに車で走る場所にあります。そして丘の上というか、ほぼ平らな大自然というか、キッチン棟(ちいさい台所と水道)にトイレがある以外は何もないといいますか、管理人さんもいませんでした。この函に現金入れてね、と貼り紙がありました。すごいものです。キッチンとトイレは暖房もあり、きれいだったので、掃除に来る人はいるんでしょうね。キャンプ場の中でここが一番「自然に近い」感じでした。バイク旅の人もテント張ってましたね。


Tjaldstæðið Kirkjubær II, cottages and camping

これはキルキュバイヤルクロイストゥルの中心のガススタからの夕陽


でかいキャンピングカー


キッチン棟の前のテラスで朝食作成


キャンプ場の外周は有刺鉄線がありそのすぐ外はもうただのデカ畑

気がついたらキャンプ場そのものの紹介になるような写真をとっていませんでした。申し訳ありません。ここは私がアイスランド初日にいきなり泊まったキャンプ場で、それなりにWIFIがあり、それなりにトイレがあたたかく、しかし南部観光の拠点だったらしくえらい混んでいまして、しかし皆テントではなくレンタルキャンパー車に寝ており、はじめから私は「テント思ったより寒いわー」とかいいながら夜中に何回もトイレにいくのでした。トイレには温風の手乾かし機があり、手をあたためてからテントのシュラフに戻るのです。トイレが好きになりました。あと水は評判どおり蛇口から出る水がそのままうまい。SelfossのKronanで買ったパンをむさぼり食いながら、水でカフェオレをつくって、死んでたまるかとばかりにぐいぐい飲んでいました。ここには2泊しています。
いきなり初日にこのキャンプ場まできたのは、2日目に「ラキ火山とその他のツアー」を申し込んでいて、2日目朝にこのキャンプ場でのピックアップを指定していたからです。このあと、ツアーなど観光編につづきます。

観光編 
ラキ火山ツアー
ここでのポイントは、Secret Iceland
( https://secreticeland.com/project/lakagigar-laki-craters-super-jeep/ )のツアーに申し込むと、どことどこにいくのかですが、解説文から引用してみましょう。
・Laki Craters
・Tjarnargígur (Tjarnarcrater)
・Fagrifoss
・Fjaðrárgljúfur Canyon
この4つです。
最初はラキ火山にのぼってみよう、つぎにTjarnargígurですがこれは「クレーターの中を歩いてみよう」、そして「美しい滝」、最後が「ジャスティン・ビーバーのMVで有名になってしまった渓谷」であります。
1日ツアー、所要8時間と書いてあります。なかなかの疲労です。そしてこのツアーはいわゆる観光シーズンしかやっていないので、秋のおわり、9月15日までとなります。私がぎりぎり間に合わせた感じです。
いわゆるアイスランドのFロード、オフロードでしかも川をざぶざぶ車で渡るルートでありまして、警告としては「スーパージープなど車高の高い車以外ではおすすめしない」。ですから本来はツアーでいくのが無難なわけです。でもレンタカーで入ってくる人がけっこういましたけどね。無謀だなあとか思いつつ自己責任というやつですね。

最初からラキ火山に登頂して頂上までいくのですが、そんなに高さがなくても強風がすごくて、途中で身の危険は感じました。しかしここから見渡す光景は、地球上ここしかないなという光景です。ラキは18世紀の噴火が地球規模に影響を及ぼしたといわれ、その噴火口は列となり、長さ26kmにわたり、130の火口ができたといいます。頂上に着くと、火口列のただなかにいることがわかります。

スーパージープかっこいいね


ラキの火口列(上ってきた側)


ラキの火口列(頂上からみえる反対側)

まあこういう光景はなかなかおいそれと見れるものではないなあ、と思ってみていました。今日のツアーは客が私を入れて4名、他の3名は頂上に来る気はなかったらしく、私は一人で上っていくわけですが、この見渡すかぎり人間のいない空間にはかつての噴火の跡以外なにもなく、ただ島の大地があるだけで、しかも人間の住む土地とは思えない。広い。ただ人間は拒絶されているのではないか。と思った次第です。こんな土地によく定住しようと思ったなあと、思わされます。

さて場所はかわって

ここがクレーター内を歩けるところです

Tjarnargígur クレーターにやってまいりました。入ってみるとわかるのですが、これがかなりの広さで、中を小一時間歩いてやっと出口につくくらいのもので、こんなに広大な噴火口というものが、と思いましたが、阿蘇のクレーターだって相当なもんですよね。しかしここは場所が人間の土地ではなくて内陸の無人地帯、そして苔の王国。

コケ


内の湖と苔


岩に苔


クレーター内の苔に生えた草原

ちょっとかなり広いところが苔に覆われ、そして無人で、ここも数百年前に黒々とした火山岩だったものが、こんなに苔まみれになって、これからここに土壌というものがだんだんできていくのかなあとおもったり、あるいは草が低温のため腐ることなく積み重なっていくのかなあとか思ったり。

もうだいぶ観光した、十分だ、というくらいになってあと2つあります。きれいな滝と渓谷。正直、もう疲れたので車の中で休んでいたい、と運転手に言いたい気持ちもありました。でもせっかくなので折角理論で、よろよろと車から這い出して観光しています。ツアーに申し込んだ理由はこれでして、私は一人旅で観光だと、最悪自分のコンディションを理由に観光をさぼる傾向があるだろうとにらんでいましたが、ツアーでコンダクターがいるとそうもいかず、ある程度強制的に観光するので、それもまた経験、と思っていたのです。はたしてその通りでして、おかげで強制的に渓谷などもみられました。

このFjaðrárgljúfur 渓谷はMVで有名になったといいますがどのへんが撮影だったのでしょう?

Secret Icelandのツアー、なかなかハードなツアーでした。でもこういうのでも参加しない限り、ラキはみられないので、大変ありがたいといえばありがたい。昼ごはんタイムがなかったのが不思議でしたけどね。

Glaumbær Farm & Museum
さて話は変わりまして、ラキの観光からみて翌日は、悪天候を避けるためにロングドライブで一気に北部に到着。その翌日はミーヴァトンで温泉に入り、北部の中でも西側へと移動する計画です。
北部の中心都市アークレイリは、車で走るだけで素通りして(勿体ないですが)、交通上の交差点であるVarmahlíðに着きました。長野県東部で言えば長和みたいな場所です(現地民にはわかる例え)。三方に道路が通じているところという意味です。
日本語のアイスランドのガイドブックは詳細なものがないので、私は英語版のロンリープラネットを持ち歩いていました。そこにあった記述、Varmahlíðから1号線をはずれて数キロだが、あなたはそれを惜しむべきではない。という触れ込みでGlaumbærが紹介されていました。「つながった家屋」これはつまりアイスランドにおける古い時代の家屋です。

屋根に土をのせて草を生やし(防寒の意味あるらしい)


中では半地下通路でつながっている


おとなりの教会はGlaumbær Church(行ってません)


どうしてアイスランドにおける古い時代に興味があるかといいますと、私は『ヴィンランド・サガ』というマンガの読者で、このマンガはアイスランドにいたヴァイキングの少年が、戦闘まみれの生活の末に、暴力を捨てて新大陸をめざすという物語なのですが(まだ連載中)、つまり彼の故郷であるアイスランドの、11世紀あたりの様子、その風景を想像できる感じを求めていたのです。

なにしろ11世紀ですからね。一体、どのような家、どのような食生活、どのように寝て・・など、マンガの中の風景はもちろん考証を経ているのですが、もちろん違う時代のものとはいえ、実際の土地で建てられたものを見ると、なかなか感慨があります。もらったパンフレットを読むと、土地を掘り、半地下構造をつくること(これにより強風を防ぐ)、そして流木を材料として壁・屋根をつくっていく、とありました。やはり。アイスランドはそもそもが火山によってつくられた島であり、土壌というものがなかったので、樹木が生えていたわけではないのです。だから、木を伐って家の材料にすることはできなかっただろう。流木なら、あるわけですね。なるほど。
(余談ですが、アイスランドにおいて、木材がないというのは、手っ取り早く燃やすものがないということで、たとえば「塩」を海水からつくるにも、他の地域のように火で水を飛ばすわけにもいかず、大変な苦労があったそうです)


いわばこんもり丘で土でつつむ饅頭のごとし’(屋根部分だけ地上)

この建物は復元でありますが、それでも、実際にこの地域に多くのターフハウスと言われるファームハウスがつくられていたのは歴史上の事実であり、複数の遺跡がみつかっているそうです。実際、みていても、ゆるやかな丘に東西をはさまれた低い地域で、真ん中に川があり、これは肥沃な場所だなあと見た目でわかるところです(このフィヨルド名がSkagafjordurスカガフィヨルズゥル)。

これが「挟まれた部分」青々としてるでしょう


アイスランド北部はこのようなフィヨルドの奥まった部分が農業適地となり、酪農など盛んだそうです。

言うなれば、アイスランドは北海道と四国を合わせたくらいの面積があり、火山と氷河とフィヨルドでできています。実際、平地というものがあまりないし、平らな場所はただの荒野だったりするので、思えば農業はアカンなあ~。という感じで私はレイキャビクから一周道路を反時計まわりで回っていたのでした。レイキャビクは時計で言うと7時のあたりです。そこから回るので、南部などは真っ黒い岩のくだけた礫の海岸とか、山沿いの狭い草地とか、そんなのばっかりでした。が、こうやって内陸から北部をまわっていると、ここは酪農発展ヨーロッパですか?みたいな光景が広がっています。なだらかにして、大きい谷、草地と低い林、やはり一つの国でも地形や気象が千差万別です。

Ísafjörður=Tunguskogur Campground
さて、南から東、そして北部をまわって、ついに後半、西フィヨルドへ参りました。相変わらずフィヨルドはその奥まった部分まで道路があり、岬の先から奥、奥から先、また次の岬へ、と、直線距離と道路距離の差がものすごいあります。これは日本でも、リアス式海岸につくられた生活道路を走ればわかりますね。いちいち湾をぐるりと一周しないと先に進めないのです。

このように大変です(61号線をずっと走っていました)

そんな苦難をのりこえて、ついに到着したのが、西フィヨルドの中心都市であるÍsafjörðurであります。コンパクトではありますが、地方首都でありますから、学校・企業・病院・集合住宅・住宅団地・飛行場(夕方に首都から飛んでくる定期便)などが揃っています。もちろん、キャンプ場も。

ここは西フィヨルドでも北のほうですが、さきほどのターフハウスも北部にあったように、北に面しているから冷涼ということはありません。むしろ国全体が冷涼であるけれども、メキシコ湾流はここまで届いているので、緯度のわりには温暖ともいえるこの国です。

情報によれば町はずれのほうにいいキャンプ場があるとのこと。

なんだか平和な谷の


不思議な形の山もみえますね


すてきな食堂じゃないですか


これはすぐ近くにあったスーパーBONUS


少し離れた遊歩道からキャンプ場を撮ったら滝まであるじゃないですか

もうアイスランドも5日目になっておりましたが、なんだか早い時間にキャンプ場に着いたのもはじめてで、おまけに温暖な日で、きれいなキャンプ場で、湯沸かし電気ポットもあるし、犬をつれた人がいて、少し会話しました。土曜だったこともあり、アイスランド南部から旅行にきているとのことでした。犬がまた人懐っこい良い犬でした。
夕方になったら管理人が来たので、2泊しますと申請し、スーパーに買いだしにいき、そしてその駐車場で待っていました。丁度、レイキャビクからの飛行機定期便が到着する頃合いです。はたして、湾に入ってきた小さめの航空機(30人くらいの定員でしょうか?)は、Uの字を描いて私の頭の上を通り、するりと着陸していきました。いい気分でキャンプ場に帰りました。

このキャンプ場での2泊目は、ちょっと同じところで買い物するのにも飽きていたので、市街地までいったら別のスーパーがあり、そこで買いものしました。市街地は、カフェとか家具屋とか、いちおうひとつの街という感じで、ベンチがあり、こどもが走っていたり、なんというか生活感のある場所でした。9月で、まだ日暮れまでが長いので、ベンチでただ座っている人もいました。日光浴のようなものでしょうか。

*****

このような感じで、9泊10日でアイスランドを一周して、帰国したのですが、正直6泊目までテント生活で、だんだん寒くなり、夜露と結露でフライシートが白くなっていたり、気がついたらシュラフの足もとが湿っていたり、なかなかテントで暮らすのは大変でした。乾かす手間というのもなかなか十分にとれないわけです(移動しているから)。天気予報によれば7日目から雨になるとのことで、濡れて我慢するのも嫌なので屋根がある小屋のようなもの(PODというそうです)を予約し、そこに2泊して基点とすることにして、Kirkjufellなどを観光しました。有名な、変な形の山です。

これがそのキルキュフェットル山

でも、有名観光地よりも、なんだか地味な感じもあるような滝などに心がひかれるのです。あまり有名ではないこの滝も


滝から流れ出した水は川となって


海へと注いでいく

とても美しいと思いませんか。ここはGrundarfossという滝で、ここには駐車場の監視カメラがありません。トイレもないし、何もないです。でも滝があってそこまで歩いていくことができます。結構な長い歩きです、すぐそこに見えるのになかなか滝まで到着しないことが、その距離を示しています。遠近感がおかしいのです。

拡大した


良い姿

別に私がひとりでここで見ていたわけでもないですが、観光客が殺到しているわけではない場所もいいものです。

最終日に、Skálholtsdómkirkjaにいきました。キルキャとは教会のこと、スカールホルトというのは地名です。ここは、アイスランドに2か所あった司教座の、南の地です。11世紀に、ヴァイキングの宗教からキリスト教へとアイスランドの主な信仰が切り替わった後、ずっと宗教的中心だったわけです。プロテスタントによる宗教改革の波がおしよせるまでは。
参考:「アイスランドのキリスト教化」

つまりここには大きな町があり、実際、今は何もない場所も遺跡として発掘するとその証拠があったそうです。
今あるのは、再現された巨大な教会と、同じく再現された木造の集会堂で、どちらも綺麗で立派なものです。すごくお金をかけていることがわかります。

教会
教会内部


集会堂内部


集会堂もやはり屋根に草が生えています

ここから近くにSecret  Lagoonという温泉があります。
温泉そのものは写真とってません(スマホ持って入りたくなかった)が、周囲は地熱利用の農業温室などがあります。

川から湯気が上がってるのわかりますか

温泉であたたまって、ああもう旅も終わりだなあ、と、おもいきり空を撮りました。この日は雨つづきのあと、やっと晴れたのです。


スマホの撮影なので青が強く出るのですが、それでも、アイスランドは全土にわたって空がとても広く、ただ広くて、空の撮影が好きな私としては、本当は空だけ撮影していてもよかったなあと、このとき思いました。この場所は、温泉から首都レイキャビクへ帰る交差点のところで、車をとめて(ちょっとした空き地がある)撮影しました。ただの空き地でなにもなく、荒野のどまんなかでもあります。アイスランドはだいたいすべてが荒野で、荒野と温泉がある、そんな国だと思いました。そういう場所が好きです。いい旅でした。食事の話を全く書いていませんが、ロクなものを食っていないので、察してください。ホットドッグとスキール(ヨーグルト)は美味しかったです。パンもだいたいうまかったです。いろんなハムを買ってはさんで食べました。スーパーでみつけたジンジャー風味の揚げパンは、ちょっと甘さもあってスナック感覚で美味しかったです。そういうものを運転しながら食ったりして、走っていました(車が)。のみものは欧州ネスレのネスカフェ3in1というスティックコーヒーをのんでいました。甘すぎるなあと思っていましたが、すぐ慣れるものです。あとはクノールのカップスープ、ミネストローネとアスパラガス。アスパラガスは日本未発売のようですね。白いホワイトソースベースというのか、美味しかったですよ。
一人旅でもレストランで食事できる人はいるでしょうが、私はしませんでしたね。日本での一人旅でもしないので。

海外旅行にもいろいろなスタイルがあると思いますが、国際免許をもっていき、レンタカーでまわるのは、はじめてでした。アイスランドのような平和な国だからできるのだと思います。英語がほぼ完全に通じますし。

風土というものは、まさにそこにしかないもので、それを見て感じてふれるために旅にいく、ただそれだけで、十分に価値があるものだと、改めてわかりました。物価は高かったですが、お金を使った価値は十分にあったと思います。


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