2023年 明大明治 算数分析
設問分析
2023年の明大明治の第1回入試の算数分析です。
全体的に易しくなった印象を持ちました。解いた後に平均点を見てみると・・・受験者56.85点、合格者72.76点となりました。ずいぶん差が広がっているように見えますが、どちらかというとチャレンジ層が多かったのかな、という印象を持ちます。これ、合格者と不合格者の人数を踏まえて計算してみると、不合格者の平均点は46.2点となります。だいぶやられてますよね。算数で決着がついた学校といえそうです。
では、それぞれの問題について振り返ってみます。
大問1 小問集合
すべて易しい・・・のですが、1つの問題に論点が2つ以上入っているものがあります。(2)は割合計算とつるかめ算、(3)は通過算と距離一定、(4)は連比と濃度。これが受験生の失点が増えた原因といえそうです。
大問2 流水算
流水算の中でもシンプルな設定です。確実に両方正解したい問題。
大問3 売買損益
合格するためにここで底力が問われた印象があります。(1)~(3)まで解説を聞けば理解できたでしょう。自力で計算しきれたかどうか、計算力も含めてパワーが求められる問題でした。(2)のつるかめは明大明治受験生なら気付きたいですね。
大問4 仕事算
ワクチン接種に触れつつ、実態は分かりやすい設定の仕事算。この2題もしっかり得点したい。
大問5 立体図形
円すいに関する問題。(2)までは確実にとりたい。(3)は作図を含めて無理しなくてもよい問題です。
明大明治に合格するために
2月4日の第2回試験は平均点がさらに下がりました(受験者38.25点、合格者56.83点)。やはり第1回試験は易しい方の難易度だったのでしょう。しかし、確実に差がついています。問題自体は典型的な論点、解法を理解し身につければ確実に合格できるレベルです。やみくもに問題演習を積むのではなく、それぞれの問題で何を用いて解いたかを意識できるようにしたいところ。合格するための偏差値は高いですが、決して難関校向けの問題をズバズバ解くのではなく、基本を大切にした学習しましょう。不合格の原因は基本が出来ていないまま受験に臨んでしまったことがほとんどです。
分野でいえば、場合の数や規則性はほとんど出題されません。明大明治は割合の文章題が大好きです。仕事算、食塩水、売買損益、ニュートン算、速さは頻出です。特に、速さはややレベルが高い問題も出題されるので、長めの設定の問題をしっかり練習しておきましょう。図形問題は出題されますが、難易度は控えめであることが多いです。
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