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2023年 須磨学園中 算数分析

設問分析

2023 須磨学園① 算数

<2023年 第1回データ>
 受験者平均点 97.2点(150点満点)  試験時間 60分

 2023年の須磨学園中の入試を振り返ります。問題数や傾向はほぼ例年通り。設問が丁寧で一問一問、受験生の理解と作業力を要求してくれています。思考力重視の問題はほぼなく、きちっと受験勉強に向き合って学習した受験生が報われる内容だったように思います。

大問1 計算問題
例年、単位の問題が出題されますので万全に。(4)の部分分数分解は今年は他校ではあまり見かけませんね。塾では万全に学習してきた受験生が多かったはず。

大問2 小問集合
(2)の正三角形になるような補助線、(4)の反射の問題は慣れと経験が求められる問題でした。今年は全体的に計算と図形重視の小問集合でした。

大問3 場合の数
カード並べの問題です。2,3,5の倍数判定をそれぞれ求められています。差がつきやすいのは3の倍数でしょうか。それを基に15の倍数の個数を調べる問題にもつながっています。

大問4 平面図形
相似と影の比較的易しめな問題です。その都度、図を書きなおせる素直さと作業力が重要です。解法的には5年生の段階で十分に解けます。

大問5 規則性
長方形の紙を並べていく規則性の問題。後半では旅人算の要素も加わり面白い仕上がりとなっています。結構地道な作業力が求められます。

★1をどれだけミスしなかったかで結果が決まったでしょう。150点中120点を目指したい内容でした。

須磨学園中に合格するために

 須磨学園中の入試は、基本事項の正確な理解と運用が求められる入試です。ほとんどが4年生や5年生で身につける知識や解法ですが、図形問題を中心にややレベルの高い技術が求められるほか、求められる作業の正確さは上位校レベルに匹敵します。平均点は例年6割強であることから、70~75%の出来が求められます。得点にすると120点前後です。
 難関校志望者が併願校として受験してくることを考えても、事前の準備としては★1レベルだけでなく★2レベルにも手を出しておかなければなりません。

 分野の対策としては、全体的に一行問題・基本問題レベルを仕上げた後は、図形問題に時間をかけるとよいでしょう。出題される問題のレベルが若干高いものが混じっていたり、大問でも慣れがものをいう性質のものが見られます。図形問題の経験値が高ければ高いほど有利な入試といえるでしょう。

 過去問演習はさほど重要には感じませんが、誘導が親切な問題が並んでいることと、制限時間の中でミスをしない練習をすることの重要性を考えると全く過去問演習をしないのも危険です。過去問演習は11~12月頃から数回は行っておきたい学校です。

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