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2023年 浦和明の星女子中 算数分析

設問分析

2023 浦和明の星 算数

<第1回 平均点>
受験者 65.8点  合格者 77.6点

 2023年の浦和明の星女子中の入試を振り返ります。易しい問題と難しい問題が比較的ハッキリした入試でした。大問1(7)、大問4(1)と(3),大問5(2)~(3)は解きにくいと感じた受験生も多かったでしょう。ただ、この5問を抜いても70~75点は届きます。結局、差がつくのは基本事項でいかにミスをしないかということになるでしょう。

大問1 小問集合
(7)が少し難しめ。今後は複雑な形のおもりを沈める問題も増えるでしょうから、上位校を目指す受験生はしっかり慣れておきたい。

大問2 流水算
なんだかんだ基本形に落ち着きます。グラフに整理すると解きやすいです。合格のためには落とせません。

大問3 規則性
こちらも有名なおまけの問題。ほぼ全員解いたことのある問題。苦手意識のある受験生もいますから、ふるい落とす問題になったのでは。

大問4 文章題
現場で対応しなければならない文章題タイプの問題。ただ、(2)の取り違えの差集め算含め、結局はいつも通り解けば完答できます。仕組みや根本理解が試された大問でした。

大問5 条件整理
設問通りに数をグループ分けする問題。時間さえあれば(2)まではいけるでしょう。(3)はかなり複雑です。試験時間内に解くべきではないと切り替えて対応できたかも問われます。ただ、こちらも丁寧にまとめれば解ける問題ではあります。

浦和明の星中に合格するために

 埼玉県の女子最難関校です。1月中旬に試験が実施されるため、2月受験の前哨戦として、御三家併願者もたくさん集まります。倍率は2倍弱ですが、甘くないです。模試の偏差値が届いていても不合格になることは珍しくありません。

 合格するために必要なことは、

  • これまで習った基本的な問題を確実に正解することができる。

  • 本番の緊張した中でも落ち着いて解答することが出来る。

の2点です。受験偏差値が高くとも、やるべきことは基本技術の発揮です。また、線分図や面積図、表にまとめる整理能力も問われています。多少のミスはあっても何とか65点以上確保することが出来れば十分合格できるでしょう。
 
 そのために必要となるのが、2点目の精神力です。本年にもみられた通り、入試にはいくつか足止め問題があります。そういった問題に出会ってしまったときに振り回されない心の強さは結果に影響します。「自分に解けない問題なんだからきっと大丈夫だろう。それより全体の得点を上げよう。」この判断ができるか受験生はまず合格できます
 問題は、その判断ができるかとその判断が正しいか、です。それを練習するのが模試と過去問ということになります。得点や偏差値だけにとらわれず、自分が本番で合格するためにどう模試や過去問に取り組むか、ぜひ作戦を練って学習してみてください。

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