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2023年 海城中① 算数分析

2023年の海城中の第1回入試の算数分析をしていきましょう。

2023年 海城① 算数

設問分析

慣れていればさくさく解き進められる問題。大問4以降難易度が上がり、差がつきやすくなっています。

大問1 小問集合
(2)の約数の個数や(3)の集合は瞬時に作業を完了させるように。ここ時間がかかってしまうようでは実力不足。

大問2 数の性質
塾のテストでよく見かける問題。結構苦手とする子がいます。倍数の問題として処理していいのですが、(2)のようにあまりがある問題は実際の数を追いかけながらイメージしておくとミスがしにくいです。今回は6で割ると4あまるので、100÷6・・とせずに、100、106、・・・198と書き出して等差数列の和に持ち込むのがベター。(3)はどちらでもよいのですが、これも等差数列でよいでしょう。

大問3 平面図形
(1)は面積比。(2)が方針が分かれるところ。(面積比か補助線)
筆者は補助線で処理しました。(3)は面積比で処理しました。この辺は方針を考えることも大切ですが、決まった方針でさくさく処理してしまった方がよいでしょう。

大問4 図形の移動
2問しかありませんが、ここをあてられる受験生は合格にかなり近いと思います。(1)、(2)ともに作図→立式→計算の流れを丁寧に。
直線部分の数値がずれやすいので注意しながら解きましょう。(2)はセンターラインの公式も使えます。

大問5 平面図形
反射の問題は今年の入試でもよく見かけます。このタイプの反射も基本的には延長して考えましょう。(1)、(2)は同じ解き方です。(3)は(1)と(2)の図を基に考えれば、180度の約数のうち偶数になるものを拾えばいいことが分かります。

大問6 規則性
(1)は書き上げましょう。これが(2)にもつながります。こういう作業を丁寧におこなえようでは高得点が望めません。(2)まで気づければ上出来でしょう。筆者は方陣算として処理しましたが、解き方はいくつかありそうです。

どの問題もこれまで学習してきた力を測るのに適しています。来年の合格を目指す受験生、他の上位校を目指す受験生もぜひ取り組んでほしいセットです。

海城中合格のために

 海城中は、他の難関校と比べると、模試の成績通りに結果が出やすい学校です。問題がそれらの模試と似ている、すなわち、塾のテキストの問題と類似した問題が出題されやすいからです。

 したがって、徹底した基礎の強化がそのまま合格に近づきます。まずは、小6の夏休みまでは月別のテストや公開模試での成績アップを目指すことがそのまま合格につながります。

 次に、分野別にみていくと、図形問題の比重が高いことも特徴です。このセットでは立体図形が小問で1問のみしか出題がありませんが、例年、立体図形の大問での出題があることも海城中の入試の特徴です。立体切断や水量の問題は十分にトレーニングしておきましょう。
 
 さらに、これも本年の出題がありませんが、場合の数も例年出題され、難易度は比較的高めです。正直なところ、出来なくても合格点には届きますので、過去問や通常のテキストを通じて取り組める範囲の準備で賄えます。他の併願校でこれらの分野のトレーニングが積めていればそのままアドバンテージになります。

 新小6の受験生は、6年生のカリキュラムになり毎週大変でしょう。どの学校を目指すうえでもそうですが、特に海城中を目指す場合、あきらめずに毎週の課題を理解して取り組むことが合格への第一歩です。

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