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2023年 早稲田中① 算数分析

設問分析

2023年 早稲田① 算数

 難しい問題と取り組みやすい問題がハッキリ差があったセットでした。大問3と大問5は制限時間内で正しく処理するのは難しかったと思います。
結果としては、受験者平均点が25.0点、合格者平均点が32.2点となりました。(満点は60点)

大問1
(1)から戸惑いますが、0.00875=0.01×0.875として分数で処理すると2896との相性がよくスッキリ計算できます。余りの小数点に注意。
(2)(3)は取り組みやすい問題でしたが、日頃からしっかり学習していないと躓きかねないです。

大問2
図形小問集合も比較的取り組みやすい問題でした。(2)は相似を使って長さを割合処理していきましょう。(3)は体積比でスッキリ求めたいですね。

大問3
一つ目の山場の速さの問題です。流水算・通過算を織り交ぜて、最後は追いつきの旅人算。実は数字もそこまでキツくなく、分速に直して処理しても見やすく解くことができます。情報を正確に把握し、整理しないと(2)で時間を浪費してしまいそう。入試当日は(1)だけ解いて回避してもいいのかもしれません。

大問4
本来ならば規則性の応用問題ですが、テキストでもよく見かける問題で、正解者は多いでしょう。(3)だけ丁寧に調べなければならないのでやや難。ここで2問は正解しておかないと苦しくなりそう・・・。

大問5
時間がない中でも、問題文を正確に読むこと。「反時計回り」ですので、内側にしか回りません。堂々と外側を回さないように。作図さえできてしまえば、(1)も(2)も5年生のテストに出てくるレベルの問題に変わります。
今年の受験生は軒並み失敗したことが予想されます。来年以降の受験生は、こういうところで差をつけるチャンスと心得ましょう。

早稲田中に合格するために

 早稲田中の算数の入試問題は、普段の模試の問題をさらに深堀りしたものばかりです。本年の大問1と大問2はそれでもまだ易しい方です。

 こういう入試に関しては、過去問に取り組む時期が重要です。余り早いうちから取り組みすぎても、時間もかかってしまいますし、効果的ではありません。小6の夏休みレベルのテキストが一通り仕上がってからの方が効率的です。

 また、入試当日の取り組み方として取れる問題で得点する。難しすぎる問題は無理しないことも重要です。そのためにはほぼすべての分野の苦手を払拭しておく必要があります。

 そのうえで、過去問取り組む時期として、上位層であれば11月以降、チャレンジ層であれば9~10月以降をお勧めします。ある程度基礎力があれば、比較的直前期からでも間に合います。チャレンジ圏の受験生は過去問だけでなく、日頃のテキストでの解法習得も忘れないようにしましょう。

 過去問とテキストのバランスについては担当の先生に相談してもよいでしょう。クラスのカリキュラムによっては早稲田中レベルの問題演習に間に合わない可能性があります。その場合は自力で平行して進める必要があるからです。

 早稲田中は合格ラインが決して高くありません(50%~55%)。全然ダメだったという事態を回避し、得意な科目でカバーできるようにしっかり準備することで合格の可能性が上がる学校です。

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