ガキ大将

幼い頃は今と少し違った性格で
横暴なジャイアンキャラだった
でも小柄で弱虫で、
ナイフを持った子犬みたいだったな。

過去のことをあまり思い出せないことが多く
幼少期の思い出は
小学校の同級生が話してくれるのだが
僕の思い出は聞くだけで耳が痛い話ばかりなのだ

例えば、
鬼ごっこで追いかけられるとブチギレる。

これは最悪。
いまだに笑い話になるが
僕は思い出してもなかなか笑うことができない
他にも酷い話が山のように出てくるが
醜態を晒すほどメンタルが屈強ではないので
続きは僕の同級生に聞いてみてください。

仕事柄、子供と関わることが多いので
過去の自分に似ている子を見ることがある
その子と僕を重ねて過去の自分に同情する、
というなんとも卑怯な自分の慰め方だが
こうするしか嫌いな過去を受け入れる方法が
無かったのだろう

ジャイアンのような強欲で傲慢なキャラが
確立してしまう原因は
家庭環境にあるのではないかと思っている
よく聞く話だが
案外その通りのことは多い

特に僕はおそらく、
短気な兄の子分として扱われた結果、
学校では兄の立場に憧れていたのかもしれない

他にも長女が学校で末っ子のようなキャラで
いることが多い
こんな感じで
他の世界に逃げ場所を作って
自分の世界観で安心できる場所を
人は求めるのだろう

でも、
ジャイアンになったら嫌われちゃうんだけどね

そこで初めて、人を傷つける「痛み」が
どれだけの悪いことなのか
思い知らされることになったのだが。

これも僕の大切な経験の一つ。

「へっぽこジャイアン期。」

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