青岸寺 井伊家ゆかりの寺社巡り 第十二番
米原駅東口から徒歩7分。なだらかな坂を登った先に青岸寺があります。
由緒
青岸寺は江戸時代に、彦根大雲寺の末寺として再興されたお寺です。
伽藍の建立などに尽力した人物の諡から、寺名を青岸寺としました。
元々あったお寺は、近江守護職の佐々木京極道誉が建てたもので、兵火で焼失しました。
青岸寺の本尊 聖観音像は、その時の難から逃れ、青岸寺が再興されるまで、小さなお堂で長くお祀りされていたようです。
地域で大切に守られてきたご本尊です。
枯山水と池泉庭園 二面性をもつお庭
普段は枯山水庭園の様式ですが、一定以上の雨が降ると、山の湧水が伏流水となって池泉庭園となるようです。
今のお庭は二代目だそうで、元々は青岸寺が再興された折に作庭されましたが、彦根城に楽々園が造成される際、石組みごと供出され消滅しました。
現在の庭園は、楽々園の作者である香取氏の作庭によるものです。
苔テラリウム
私がお寺に伺った時、ちょうど「orite Art青岸寺」というイベントが開催されていました。
滋賀にゆかりのあるアーティストさんの、作品を鑑賞することができます。
(orite Art青岸寺 2023.9.30~11.30)
お寺の玄関先で「苔テラリウム」を見て、まずびっくり!
ガラス器の中に、見事にお庭が再現されています。
青岸寺の公式サイトによると、
「作品は青岸寺に実際ある風景をセレクトして、作成されています。どこの風景かは青岸寺通ならすぐにわかると思います(笑)」とあります。
(私も青岸寺通になりたい・・・)
陶あかり
米原市在住の方が制作された「陶あかり」も展示されていました。
陶器の内側から洩れる光と影が、本当に美しい作品です。
私は暫し、幻想的な世界に見入っておりました。
これまた、青岸寺公式サイトからの受け売りですが・・・
作者の方は、六十歳の定年退職後に陶芸を始められ、展示されているすべての作品は、自らの手で土を練り、自宅の窯で焼き上げておられるようです。
定年後にスタートして、この域に至るなんて、本当にすごい!感服しきりです。
振り返って我が身を鑑みると「年だから」という言葉に縛られたり、諦めたり…。
「陶あかり」をきっかけに、色々考えさせられました。
「井伊家ゆかりの寺社めぐり 第十二番 青岸寺」はここまでです。
青岸寺では喫茶も提供されているようです。
ぜひ次回はお抹茶を頂きたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
memo
住所 米原市米原669
庭園拝観料 300円
拝観時間 9:00~17:00
(冬季のみ16:00まで)
休園日 火曜日、第4月曜日