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#39 説明会報告⑦ 地盤沈下 誰が、どのように補償するのか

 説明会では参加者から不安の声が多く出た。「高層マンション、そして貯水タンクや機械式駐車場の重量で地盤沈下する恐れがあり、家屋が傾く危険性がある。そのとき、明和地所はどう対応してくれるのか? 」
 明和地所の担当者は、「現状復帰するか金銭的補償をするか、現時点では分からないが、誠意をもって対応する」と回答した。
 現時点では「誠意をもって対応する」としか言えないだろう。どのようなことが発生するか不明であるから、問題が発生したとき、そのときに対応するしかないということだ。しかし、ちょっと待ってほしい。

●問題が発生したときには明和地所は存在していないかもしれない。
●明和地所が存在していても、地盤沈下の原因・責任が自分達にあることを明和地所が認めるかどうかは分からない。
●明和地所が認めたとしても、地盤沈下による家の傾きの現状復帰は相当困難で、まずは不可能だと想像する。
●境界から50〜120センチしかスペースはない。現状復帰の工事をすることは、そもそも不可能であろう。
●金銭的補償をしてもらっても、失われたものは回復しない。金銭で埋め合わせできるものではない。

 地盤沈下して家屋が傾いた際は「誠意をもって対応する」と明和地所の担当者は一言で簡単に回答したが、それは簡単な問題ではないのだ。

 隣接している一般住宅は、それぞれに基礎をしっかりと整備した上で建築されているはずだが、境界から50〜120センチの場所に高層マンションが建設されるとなると、一般住宅の基礎がどれだけ対応できるか未知数である。これが5〜6メートルの間隔でもあればまだしも、何しろ僅か50〜120センチ。狭すぎる。問題が発生しても、十分な工事などできるものではない。「誠意をもって対応する」という明和地所の担当者の回答が、表面的で安っぽく感じられてならない。

 様々なところで地盤沈下のニュースがある。しっかりと工事がなされているはずであるにも関わらず、地盤沈下は発生する。隣接住民にとって、地盤沈下の問題は現実味があるだけに不安であろう。

 住宅地に、しかも、住宅に隣接して大規模な建築物を建設すること
 そもそも、このことが大きな問題なのだ。
                            (22.10.20) 

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