#32 説明会報告① 市民の意見に対する明和地所の回答 1/2
意見書や再説明会で多くの意見が出された。その中の、次の3点について考えてみたい。
①高さ43メートルの建築物は史跡の景観を損ねる。
②境界から建築物までが50センチという問題。
③史跡の歴史的文化財としての価値を損ねる。
この意見に対する明和地所の回答の要点は以下の通り。
①建築物は白色を基調として緑地の配備をしているから問題はない。
②間隔距離は50センチから1.2メートルとなっている。
③建設前に発掘調査をして歴史的なものは守る。
これらの回答には共通点がある。
・問題の本質を捉えていない。
・話を転嫁している。
・これで説明できていると思っている。
更にもう一つ共通点がある。
・Aの問題点を指摘された。しかし、他のBやCをしっかりやっている。 だから問題はない。
これは下記の思考のパターンだ。
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AがダメでもBとCがよければ、総合的によいと判断する。
<例1>
「あの人さあ、いつも借りたものを返さないんだよね。」
「そうそう、私も困っているんだ」
「でも、あの人、親の介護をしていて、更にボランティア活動もしているんだって」
「いいところもあるんだよね」
「そうだね、多目にみてやるか…」
<例2>
ジャケットを買ったら裏地の一部が破れていた。返品に行ったら店員からこう言われた。「お客さん、このジャケットのボタンですが、非常にいい材質のものなんですよ。更に、このジャケットをデザインしたデザイナーは世界でも超有名な方なんですよ。少しくらい破れていても、お持ちになっておられたほうがよいですよ」
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AがダメならBとCがいくら良くてもダメなのだ。
借りたものを返さないのは窃盗だ。破れているジャケットは欠陥商品だ。明和地所はこの種の回答をひたすら繰り返している。
何も説明していることにはならない。
(22.9.30)