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 昨年の衆議院選挙の投票日を数日後に控えた日だった。海老名駅近くを通ったとき、車の上でマイクを握って大声で叫んでいる人がいた。マイクを使えば声は大きくなる。そんなにガナリ立てなくてもよかろうにと思いながら信号待ちで足を止めた。
「皆さん、海老名駅周辺の開発、これは甘利明先生の力なくしては実現できなかったことであります。」
「甘利明先生のお力添えがあったからこそ、海老名市は発展できたのであります。」
 当時、自民党の幹事長をやっていた甘利明氏を応援する演説だった。
 ふう〜ん、やはり、そうだったんだあ。海老名駅周辺の開発に甘利明氏が絡んでいるとうい噂は聞いていた。しかし、それは噂であり、確かなことではないので聞き流していた。
 海老名駅周辺の開発に甘利明氏が絡んでいると、公道でマイクを握って大声で「証言」している人は誰なのだろうと、傍を通ったので確認したら、海老名市長の内野優氏だった。まさか、市長が公道での演説で嘘をつくことはなかろう。甘利明氏が海老名駅周辺の開発に絡んでいたということが噂ではなく事実として確認できた瞬間だった。
 衆議院選挙の投票の結果、自民党幹事長だった甘利明氏は神奈川13区で立憲民主党新人の太栄志氏に負けて落選した。彼の小選挙区での落選は2度目である。

 そう言えば、高層マンション建設が計画されている相模国分寺跡南側隣接地の隣の敷地に、甘利明氏のポスターが貼ってあり、いつもニコヤカな笑顔を見せている。
(22.7.10)


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