読解力とは何か。どうすれば読解力を向上できるか。そもそも読解力をどう量るか。 #加筆修正する#定義の恣意性#文法#文脈#指示語#論理


読解力とは何か。


読解力とは、文字通り、「文を読んでその意味を理解する能力のこと」だ。


そんなことは当たり前だし、自分には読解力があると思っているそこのあなた!本当にそう言い切れるだろうか?

次の読解力テストを解いてもらいたい。

難易度はやや難しめで制限時間は2分です。面倒くさがらず真剣に解いてみて下さい!読解の大変さを乗り越えることも読解力向上の鍵ですよ!

では、よーいスタート!


問題:筆者による「読解力」の定義、を基にした用法として、最も不正確なものは次のうちどれでしょう。

1.小説を読んでストーリーを理解する能力は、読解力だ。

2.ニュースを聞いて内容を理解する能力は、読解力だ。

3.数学の問題文を理解することは、読解力だ。

4.入門書を読んでも理解ができないのは、読解力がないことが一因だ。


いかがだろうか。


正解は




2.です!


どうでしたか?


解説:#定義の恣意性について


簡単な解説をすると、筆者は読解力を「読んで」理解する能力だと言っています。ニュースを「聞いて」理解する能力は筆者の定義上では「読解力」ではありません。なので、2.が最も不正確な用法です。

正解した方は素晴らしい読解力を持っていると思います。(理由まで説明できる人は成人の20%ほどだと想定しています。)


分からずに解説を見た方や、不正解だった方で「なんだ引っ掛け問題か」と思ったあなた。

自分の読解力を過信しない方がいいですよ!それほど難度の高い問題ではないです。(やや高いとは思いますが。。)


ちなみに筆者はここで、「読解力」に恣意的な定義付けをしました。このような恣意的な定義付けを理解できることが実は読解力を向上させるうえで、重要な要素なのです。

(ちなみに、読解力には「聞いて理解する力」も含まれると筆者は考えています)


●読解力とは何かを詳細に分析してみる


「読解力」という言葉の恣意的な定義を通じて、読解力とは何かについて考えてきましたが、では、読解力にはどのような要素があるのか、というのを考えていきましょう。

➀定義について


①まず、先ほどの「定義」の例は、その一つです。言葉の厳密な定義(=語彙力)を知ることや筆者がどのような定義をしているか、というのは読解をする上で極めて重要な要素になります。言葉の意味を知っていなかったり、筆者が恣意的な定義をしていることに気が付けなければ、読解はできないでしょう。


②指示語について


②指示語がどの言葉を指しているか理解すること。指示語とは「それ」とか「あれ」とか「それら」とかの言葉のことだが、指示語がどれを指しているのかを理解できていなければ文章は理解できません。上の読解力テストの問題では「次のうち」というのが指示語に当たります。「次のうち」というのが、下の四択を意味することが理解できていなければ、問題を解くことすらできない、ということになるでしょう。


③論理について


③論理を理解できる。例えば、「AではないものはAではない」というのは、論理学において最も有名な論理の例です。「男でなければ男ではない」ということになります。しかし、この論理は「男でなければ女である」ということを意味しません。なぜなら、世の中にはLGBTQと呼ばれるような、自分自身を男でも女でもないと考えている人々もいるからです。一方、「すべての人が男か女であるとするならば、ある人が男でなければその人は女である」というのは論理上は正しいです。これも有名な論理の一つです。「AはBかCである。AがBでないときAはCである」という数学ではド・モルガンの法則と呼ばれるものです。このように、論理を理解できていなければ、正確な理解ができないケースも考えられます。


④文脈と文法について


④文脈と文法を理解している。これは②にも通じることですが、どの形容詞がどの名詞を修飾しているかとか、文脈で用法が変わるものもあります。例えば、「四角形の中の丸の中には黄色い三角形がある」という文章を考えてみましょう。この文章から、黄色い線は四角形の外に出ている可能性はあるかどうか判断できますか?あるいは、四角形は何色か判断できますか?ということです。文法の理解が不十分だと、上の文章から「四角形の中に丸があり、丸の中に三角形があり、三角形は黄色」ということが理解できないと思います。また、「にわにはにはにわとりがいる」という文章は「庭には二羽埴輪(はにわ)取りがいる」とも理解可能です(非常に無理はありますが可能です)。文脈を取らなければ理解できない文章もあるのです。「筆者による『読解力』の定義、を基にした用法」というのもその一例です。「一般的な定義ではなく、筆者による定義、を基にした用法」と理解するには、句読点の位置が重要になります。


以上、4点を読解力の要素として挙げました。しかし、他にも分類を分けていけば様々な要素があると思います。ここでは、この辺りにしておきます。


さて、では、読解力には以上の4つの要素があるとして、実際問題、読解力を向上させるにはどうしたらいいのでしょうか。


どう読解力を向上するか。


色々あるとは思いますが、教科書を読んだり現代文の問題を解くことがいいかなと思います。特に、分からない問題を自分で解説を読みながら理解していくというのが非常に効果が高いと思います。もちろん、現代文以外でも数学や生物や物理や歴史でもいいと思います。

そして、私が提唱している読解力向上の方法は、私が作成している読解力テストを解くことです!

上で出題した問題はその一例です。4択の中から、正しいものを選ぶというシンプルな問題を何問も解いていくと自然と読解力が身につくのではないかなと思います。詳しくは、こちらの記事を見てみてください!→https://note.com/sanpitaron/n/na101950e6667


読解力をどう量るか。


端的には、現代文のセンター入試の問題を解けばわかるかなと思います。あるいは、もちろん、私の作成した問題を解いてみて、自分がどの程度の読解力があるのかもわかると思います。


いずれにせよ、客観的な正解があるものと自分の解釈したものとを整合させなければ、読解力は身につかないし、正確に量ることはできないと思います。


まとめと追記:動物は何を理解している?


読解力というのは、近年、ますます重要性が増している能力の一つです。


読解力とは、事実を理解するだけではなく、人々の価値観や考え方を理解する上で、必要不可欠な能力です。言葉とは、世界のすべてを映し出していると思っています。正確には、記号を理解するということがあらゆるすべての事象を理解する上で不可欠です。記号とは、ほとんど言葉と同義で、読解力とは記号を理解する力だと解釈しても間違いではないかと思います(恣意的な定義ではあります)。例えば、「自分が痛いと感じる」ということすら、「痛い」という記号を我々が理解しているからこそ、「自分は今痛いと感じたのだ」ということを理解できると思うのです。

これは実は賛否両論あると思います。動物の権利を主張する人たちは「痛いと感じること自体」が重要なのだ、といって動物の保護を訴えます。しかし、私は先に述べたように、痛いことの理解をできているか、ということが重要だと考えます。痛いと感じること自体は、痛みを理解しているわけではないのです。ただ一方で、どこまで理解できるかというのは非常に難しいところです。例えば、象は群れの一頭が死ぬと涙を流すそうです。これは、仲間が無くなることの意味を記号として理解しているのではないか、と思います。その限りにおいて、私は動物も保護をするに値するとは考えています。



いかがでしたか。

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