レッスン4「上段突き」

いよいよ空手の稽古らしく内容になっていきます。
実際に突きの稽古に入ります。

その前に、空手の技を大まかにお伝えしておきます。
「突き」「受け」「蹴り」に分かれます。他にも投げたり倒したり関節を極めたりなど細かくありますが、大きく分けるとこの3つです。
更にそれぞれに「上段」「中段」「下段」と場所が分かれていますので、端折らずに細かくお伝えしていきますね。

先ずは上段突きを覚えましょう。
上段突きで狙う場所は、相手の鼻の下(人中じんちゅう)と呼ばれる急所の位置を狙います。
練習相手がいる場合は相手の人中の位置を狙い、自分一人で突きの稽古をする場合は、自分の人中の高さを狙います。

突く時は、「突く手」と「引き手」に分かれます。突いていない方の手の事を引き手といいます。
この引き手の位置は、拳を軽く握り、引けるところまで引き、上げられるところまで上へ上げます。(脇のすぐ下辺りに引き手がきます)

突いている手の反対の引き手は脇の下に引いて次にすぐ突ける準備をしていると考えて下さい。

では実際に上段突きの稽古をしましょう。

先ずは鏡を見ながらゆっくり動きましょう!
① 足を肩幅で平行立ち
② 両拳を握り、片方は腕を伸ばして人中の位置へ構え、もう片方は引き手とする。
③ 引き手の脇が開かないように身体に密着させながら人中に向かって突きを出す。 (引き手の段階では握りこぶしの指が上を向いているが、突きを出していき最後に拳を返して指側が下を向く)
④ 同様のやり方で左右交互に突きを繰り出していく。

最初はとにかくゆっくりと行い、「引き手をしっかり身体に着ける意識」と「拳を最後に返す意識」を持ちましょう。
初心者は拳を回転させる事ばかりに意識が行ってしまい、この二つの意識が飛んでしまいがちです。

この二点の意識を持っていないと、突く際にすぐに拳を回し、脇が開いた状態で突いてしまいます。
そうするとスピードも威力も発揮できません。

すぐにでも速い突きを繰り出せるようになりたい気持ちは分かりますが、これを疎かにして「速い突き」「力強い突き」を出す事は不可能です。

技を習得するのに近道はありません。この段階で焦らずに、ゆっくりとした動きで突きの動線をしっかり作りましょう!

慣れてきたら徐々にスピードを入れていき、最終的には「もうこれ以上速く付けない」と言うところの修行へ移りますが、その段階はもう少し先のお話。

鏡を見ながら稽古を行って下さい。スピードを入れると形が崩れ始めます。
崩れたらまたゆっくり動き、確認してまたスピードを入れてみる。
この方法を繰り返し行ってください。

はっきり言って地味な稽古ですよね(笑)

武道の稽古は地味なのです。地味な稽古程、力になります。
覚えておいてくださいね!

稽古をしていく中で、「地味だな」「つまらないな」と思う稽古内容程、しっかりとした土台作りをしているのだと思って継続してください。

「継続は力なり」この一言に尽きます。

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