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落選者が語る!面白いゆる○○学ラジオの作り方

ゆる学徒ハウス企画に応募して落ちました!

ゆる学徒ハウスとは


この記事にたどり着いた人には今更だと思いますが、ゆる言語学ラジオというラジオ(ポッドキャスト)の中でゆる学徒ハウスという企画を開催されています。

ざーっくり説明すると
・ゆるく楽しく学問の話をするラジオを増やす
・5分の動画を堀元さん、水野さん(ゆる言語学ラジオパーソナリティ)に送って選考してもらう
という企画です。選考に通るとなんか千葉のおしゃれなところで楽しい合宿みたいな事ができます。

私も千葉のおしゃれハウスでキャッキャウフフしたかったので応募しました。その時に提出したのが冒頭の動画です。

後日、非常に丁寧なお祈りメールが返ってきました。
堀元様、水野様、スタッフの皆様、選考いただきありがとうございました。

敗因分析だ!


さて、落選直後は中3コンクール終わった直後の高坂麗奈(出典:響け!ユーフォニアム)みたいになっていたのですが、最近やっと立ち直ったので敗因分析をしようと思います。

悔しくって死にそうになる高坂麗奈さん

私の動画の構成は以下です。
①「コンピューター将棋学」の概要説明
②「コンピューターが名人より強いのは当たり前?」という問い
③「コンピューター将棋はどのように動いているか?」という問い
④問いに対する回答(評価関数)
⑤「評価関数を使えばうまくいくか?」という問い
⑥問いに対する回答(局面数、言語化できていない)
⑦次回以降の内容予告
これの何がいけなかったのか、合格者の動画と比較して考えます。
※不合格者の方の動画とも比較したかったのですが、不合格者で動画を一般公開している方がほとんど見つかりませんでした・・・。

合格者の共通点

合格者の動画が43本公開されています。
いくつか共通の要素がありましたので順番に見ていきます。

つかみが面白い

だいたい半分くらいの動画が開始5秒で面白いです。
これとかわかりやすいですね。
ゆる霊長類学ラジオ-サルだけじゃない!言語学にも通じる霊長類学

とりあえず再生してみてください。ね? 開始5秒で面白いでしょ。

こういう芸人っぽい面白さの他に学術的な面白いもあります。

ゆる料理学ラジオ-イギリスのメシマズは人類の最先端である

やはり開始5秒でこの人の話を聞きたいと思わせなければならないようです。

では私の動画の開始5秒はどうだったでしょうか。
①「コンピューター将棋学」の概要説明
おもんねえな。

興味を引く「問い」

ほぼ全ての動画で興味を引く「問い」があります。
例えばこれ。
ゆる書道学ラジオ-大混乱!なぜ昔の横書きは右から読むのか?

この動画の問いは「昔の文字ってなぜ右から読むの?」です。
大正時代を扱う漫画とかドラマとかたしかに右から読むように書いてるし、そういえばなんでだろうって気になりますよね。

これとかも良い。
ゆるワイン学ラジオ-なぜGACKTはワインの格付けチェックを外さないのか

GACKTさん、毎年正月の特番で外さないのは知っている。しかしなぜと言われると確かにわからない。

こんな感じで身近かつ興味を引くような「問い」をたてるのが重要ですね。

では私の動画はどうだったか。
②「コンピューターが名人より強いのは当たり前?」という問い
 まず一般人はそれが当たり前と思ってないと思う。
③「コンピューター将棋はどのように動いているか?」という問い
 これはうまくやれば面白い問いにできたかも。
⑤「評価関数を使えばうまくいくか?」という問い
 評価関数とか知らんものに興味もつの難しいやろ。
そして単純に問いが多い。どれか一個にして。

意外な解決

問いを立てたらそれを解決するわけですが、その答えに意外性があるとカタルシスがあります。

例えばこれ。
ゆる生きもの行動学ラジオ-蝶のオスは○○を認識していないというコペルニクス的学説

この動画の問いは「蝶はなぜ縄張りに入ったオスと争うような行動を取るのか」です。問いへの答えが「縄張りから追い出したいから」だったらなんの面白みもないんですが、なんと「蝶は相手の性別を認識できていない」という回答が出されます。めっちゃ面白い。

これもいいですね。
ゆる日本語学ラジオ-なぜ鹿児島弁は人工言語と誤解されるのか【アルティメット鹿児島弁ニキを例に】

この動画の場合、問いは「なぜ鹿児島弁は人工言語と誤解されるのか」で、答えは「音の数え方が違うから」。
これは予測できない。面白いですね。

じゃあ私の動画はどうでしょうか。
③「コンピューター将棋はどのように動いているか?」という問い
④問いに対する回答(評価関数)

意外性というほどの意外性はないし、おおーとはならないよね。5分で評価関数の話ちゃんとするのも難しいし・・・。

⑤「評価関数を使えばうまくいくか?」という問い
⑥問いに対する回答(局面数、言語化できていない)

局面数の話は意外性0。言語化できていないっていうのは将棋あまり知らない人なら意外かもだけど微妙。

次回への期待

この企画は選考を通過できれば第2回、3回とラジオが続いていきます。
次はどんな話を聞けるのだろうと期待してもらうのは重要ですね。

ゆる音楽学ラジオ-色々な高さの音を混ぜると、どうなる?

この動画の場合最後に「次回以降こんなこと話すよ!」というのを明示しています。どれも興味を引くタイトルです。

ゆる虫学ラジオー世界初の有人飛行は、ライト兄弟ではなく日本人だったかもしれない

この動画のように最初に出すというパターンもいいですね。

では私の動画。
⑦次回以降の内容予告(歴史)
「計算機科学の知識と、コンピューター将棋の歴史、コンピューターが初めて棋士に勝った瞬間、人間に完全に勝った瞬間等をご紹介します」

うーん、悪くはないけど引きは強くないな。

「うんちく」「クイズ」「笑い」

ほとんど全ての動画に「うんちく」「クイズ」「笑い」のどれかが入っていました。

・うんちく
ゆる聖書学ラジオ-聖書はキリスト教のルールブックじゃない!

聖書の発行部数。なるほどたしかに知らないし興味を引く。

・クイズ
ゆる変な法律学ラジオ-「女性はズボンを履いてはならない」に込められた想い

この動画以外にも視聴者にクイズ形式で呼びかけるものがいくつかありました。
クイズを入れることで視聴者に参加してもらう→興味を持ってもらえるという効果がありそうです。

・笑い
ゆる妖怪学ラジオ-夏場に誰もが抱えるあの悩みを解決!

「そうですね。夜道で物の怪に出会ったらどうしようというお悩みですね」
クソワロタ。

では私の動画をみてみましょう。
・うんちく
 ない
・クイズ
 ない
・笑い
 ない

そりゃ落選するわ

そういうわけでいいところがほぼ全くありませんでした。
でもたくさんの人に「面白かった!」「続き聞きたい!」と好意的なコメントをいただけてとても嬉しいです。ありがとうございます。

コンピューター将棋の話、調べると結構面白いのがいっぱいあって
・最強ソフトを作ったのは将棋素人の化学者
・プロ棋士、実は最初からソフトと指したくなかった
・人類、手の平返し早すぎ問題
・藤井聡太先生アンドロイド疑惑

などなど料理の仕方を間違えなければ結構面白いコンテンツ作れそうなんですよね。
今回の反省を踏まえてまた暇があったら作りたいと思います。

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