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算命学余話マガジン #G81~G90

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中国古代占星術、算命学を学ぶ人のための一考察として執筆中の短編読本です。算命学の基礎は学習済みだけれどもその先を知りたい、という中級者・上級者を対象に綴っています。技術的な話が半…
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記事一覧

算命学余話 #G90 「月の裏側の模様」/バックナンバー

 『算命学余話』は、算命学にまつわる筆者の体験に基づく小話や私見、鑑定経験から得た小知識や考察を心の赴くままに書き連ねた読み物ですが、鑑定技術を基礎から学びたい人のために「基礎編」も並行して差し挟み、更に進んだ「中級編」も執筆中です。「基礎編」を全部読めば運勢鑑定のための土台は初心者でも築けますし、それだけで満足できない学習者には「中級編」を読んで理解を深めてもらう。そういう目論見で執筆を続けてきました。  ところが思惑は往々にして外れるもので、余話の読者が「算命学余話に書か

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算命学余話 #G89「天禄星中殺を考える」/バックナンバー

 保育園での虐待事件が話題となっています。世間一般の反応と自分の反応が大抵一致しない日常に慣れている私は、「逆さ吊り」や「ご臨終ごっこ」と聞いても微笑ましい風景しか浮かびません。  例えば私の友人は昔、幼い自分の子供の両足首を揃えて握り、「ダイソン」とか言いながら子供の頭部や顔面を床に転がすという掃除機ごっこをしていたのですが、親が疲れてやめると子供の方が私に白羽の矢を立てて「是非続きをやってくれ」とせがむのでした。私は「いくら何でも顔面は痛いのでは」と親へ目くばせしましたが

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算命学余話 #G88 「誰に認められたいか」/バックナンバー

 ドストエフスキーは長編小説『未成年』の中で登場人物に、「その人の笑顔を見れば、心根の真っ直ぐな人間か歪んだ人間かが判る」というような台詞を語らせています。私はドストエフスキーの愛読者ではありますが、その作品群を読み始めたのは二十歳を過ぎてからですし、知名度の低い『未成年』に至っては二十代後半が初読でした。しかし当時は全体的に難解な印象で、会話の細部にも着目せずに読み飛ばしていたようです。いま再読して、この台詞を初めて見る思いで瞠目しています。なぜなら『未成年』の初読より前の

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算命学余話 #G87「曲解を正せない文明」/バックナンバー

 霊長類学者の山極寿一氏は、ゴリラの生態観察を極めた結果、「ゴリラは平和を好む動物であること」が判ったそうです。しかし百年程前に西洋人が初めて野生のゴリラに遭遇した時、ゴリラがドラミング(胸を太鼓のように連打する行為)するのを見て、勝手に「我々を威嚇している。奴らは好戦的で凶暴だ」という印象を受け、その印象を西洋に持ち帰って広めたために、「ゴリラは好戦的で危険な生物である」という評価がその後ずっと続くことになりました。ゴリラが他のオスと闘う時だけに使う大きな牙を備えていること

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算命学余話 #G86 「天干一気格の経営者」/バックナンバー

 前回の余話#G85では冬月生まれ辛金の守護神を解説し、辛金の守護神を完結しました。今回は、最近亡くなった著名人がちょうど冬月生まれの辛金だったので、その宿命を例題として鑑定実践を試みます。  今回取り上げるのは、「経営の神様」とあだ名された稲盛和夫氏です。経営にも財界にも関心のない私がこの人物を取り上げるのは意外と思われるかもしれませんが、実は昔の職場で関わりがあって、知らぬ名前ではありませんでした。と言っても本人に会ったことはないですし、稲盛氏が主宰する「盛和塾」の会員

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算命学余話 #G85 「守護神#20 辛×冬」/バックナンバー

 最近、世間の誰もが知るような業績を打ち立てた著名人が立て続けに亡くなりました。こうした著名人の履歴は公開されているので、算命学者は生年月日を調べて宿命を算出し、その宿命が正しく消化されたのかそうでないのかを、その人の履歴と見比べます。算命学者も日々研鑽が必要です。こうした実例を検証することは、算命学者が自分自身の技量を高め、確認するためにも有意義なのです。  こうした実例のうち、中級レベルの学習者に説明しやすい例があれば、それを鑑定実践シミュレーションして明文化し、『算命学

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算命学余話 #G84玄 「立憲君主と国家の栄衰」/バックナンバー

 私が中学生の頃、地理の授業で英国は「老大国」と教わりました。当時は日本の高度成長期がバブルに突入する頃で、超大国である米国とソ連を除けば「エコノミック・アニマル」と揶揄された日本が独り勝ちしているという経済情勢でした。欧米の一等地の不動産や有名西洋絵画を日本が買いまくっていた時代です。そんな時代もありました(過去形)。そんな日本に英国は「買われる」側で、戦後の不振や産業の老朽化で英国は「かつては七つの海を支配した一等国だったが、今や老いてあちこちガタの来た二流国だ」という評

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算命学余話 #G83 「総量と配分」/バックナンバー

 前回の余話では、算命学の因果論と類推、その駆使の仕方について触れました。水晶玉占いなどと違い、算命学は理論の占術学なので、目に見えない事故の真相や人の心の内を、超能力や霊感を使って読み取るわけではありません。その代わり、理論を固めてその理論に沿った推察や類推をすることで、真実に肉迫した風景を読み取る技術に長けています。勿論、推察や類推には、豊富な情報と優れた洞察力がなければ、見当違いな所をつついてしまう危険性があります。そうならないために、算命学者には常識や世間知が不可欠で

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算命学余話 #G82 「事故の裏側のリアル」/バックナンバー

 前回の余話は、五行と健康の結びつきについて述べました。現代病の特徴は「〇〇しっぱなし」が原因で、立ちっぱなしや座りっぱなし、長時間の画面凝視やゲームのしすぎは元より、過度な飲酒やサプリメントを含む薬物の濫用、偏った食生活、実りのない性生活、空疎な会話や独りよがりな発言・書込み、見て見ぬふりのしっぱなし、愚痴の言いっぱなし、職場依存、家族依存、有名人依存、ギャンブル依存等々、要するに一方向にばかり人生が集約されて、それ以外が疎かになっている日常の積み重ねが、様々な心身の不具合

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算命学余話 #G81 「五行と健康」/バックナンバー

 日本語には身体を使った表現が豊富にあります。「腹が立つ」や「足を洗う」、「腸(はらわた)が煮えくり返る」や「目に余る」など、感情表現から婉曲表現までさまざまです。このうち内臓に関わるものを医学的見地から考察した吉野敏明医師の見解が興味深いので、少し引用してみます。 ――人は歯を食いしばると脳から鎮痛幸福ホルモンが出るが、これはほとんどモルヒネと同じ作用を起こす。つまり人が歯を食いしばるのは肉体的・精神的ストレスがある時であって、そのストレスを軽減しようとして歯を食いしばっ

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『算命学余話』G番号目録

(※この目録をマガジン未購入でも無料で閲覧可能にするため、便宜上100円の有料記事とします。以下、記事全体を無料公開(いわゆる「試し読み」)部分に設定し、便宜上付け加えた最後の一行のみが有料部分にしてあります。この一行のためにわざわざ100円払うことなく、無料部分をお楽しみ下さい。)  『算命学余話』は、算命学を学ぶ人のための読み物です。入門レベルから進んで中級以上の鑑定技術を知りたい方や、算命学の理念について理解を深めたい方、或いは算命学にはさほど興味がないけれど人生につ

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『算命学余話』R番号目録

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『算命学余話』U番号目録

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