サンマリノ神社 社報 欧和の輪 The Jinja Journal WA 第一号

サンマリノ神社で世界平和を祈る意義

サンマリノ神社で世界平和を祈ることには深い意味があります。まず、サンマリノ自体が独立した小国であり(世界で五番目に小さな国)、歴史的に中立を保ってきたという背景があります。そのため、サンマリノ神社は平和への願いを象徴しえます。

さらに、サンマリノ神社での平和祈願は、世界中の人々が一堂に会して共通の願いを持つ場となり得ます。異なる文化や宗教の人々が一つの場所で平和を願うことは、国際的な平和の象徴ともなります。

サンマリノ神社で世界平和を祈ることは、サンマリノの中立的な立場、日本文化の普及、異文化交流の促進、そして国際的な平和の象徴としての重要な意味を持っています。


サンマリノ神社建立十周年記念 –世界平和を祈念して–

宮司 神宮司 善基

緑豊かなサンマリノ共和国の地に、燦燦と陽光が降り注いだ令和六年五月吉日。サンマリノ神社は、厳かに、そして賑やかに十周年記念例大祭を執り行いました。

振り返ればこの十年、世界は大きな変動の波に晒されてきました。そのような中でも、サンマリノ神社は、ヨーロッパの地より世界平和を祈念し続け、その祈りは国境を越え、多くの人々の心に届きつつあると実感しております。

昨年も例大祭の前日は大雨に見舞われましたが、当日には晴れやかな空が広がり、まるで天照大御神の御神威を示すかのようでした。今年も同様に、前日の雨がまるで禊のように降り、例大祭当日は天照大御神の御神徳か、暑いくらいの晴天に恵まれました。私たちは改めて神の御加護の大きさを実感いたしました。境内には、今年も多くの人々が集い、賑わいを見せました。サンマリノ神社の神輿が地元の人々に担がれ、笑顔と熱気に包まれながら練り歩く姿は、まさに国際交流の象徴と言えるでしょう。また、昨年設置されたばかりの世界平和の鐘が、力強く打ち鳴らされました。世界中の硬貨を溶かして作られたというこの鐘の音は、人々の願いを乗せて遠くまで響き渡り、世界平和への祈りをより一層強く感じさせるものでした。


今年は、例年にも増して特別な奉納や行事が執り行われました。日枝神社よりお越しいただいた四條隆彦氏による伝統的な包丁神事、そして丸山靜香氏による書の奉納は、いずれも日本の伝統文化の素晴らしさを改めて認識させてくれるものでした。特に、丸山氏には、今後、日本語とイタリア語の二つのバージョンで頒布する運びとなった当社の御朱印の揮毫もお願いいたしました。サンマリノ神社が、日本文化とヨーロッパ文化の融合の場として、更なる発展を遂げるための一助となることを願っております。


さて、サンマリノ神社は、当初、山形県の出羽三山神社の神様を勧請する計画がありました。しかし、日本全体の神社の分社という形をとるために、東京大神宮に代表として勧請して頂いたことで、現在に至ります。私自身、出羽三山神社神職養成所の出身ということもあり、日本古来のリズムと力強さを持ち、海外の人々にも受け入れられやすい三山拝詞を継承し、日々の祭祀の中で奏上しております。サンマリノ神社では、御神酒には、この土地で造られる芳醇な葡萄を原料としたワインを用い、玉串には、平和の象徴とされるオリーブの枝を使用しております。本来、玉串には常緑樹を用いるものですが、ヨーロッパという土地柄を考慮し、この地で大切に育てられているオリーブの枝を、平和への願いを込めて捧げております。また、神饌には、イタリア産の米やパスタを用いるなど、その土地の食材を用いることも、ヨーロッパに建立された神社ならではの特徴と言えるでしょう。

オリーブの枝を使った玉串
御神饌のパスタ

そして、この度の十周年記念事業として、建立当初より設置されていた御鏡の奉納が行われました。長年の間、神社を見守り続けてきた御鏡は、経年劣化により曇り、その輝きを失いつつありました。この度、英国ロンドン在住の方より、建立十周年を記念して、新しい御鏡をご奉納いただきました。厳粛な雰囲気の中、執り行われた御鏡奉納祭は、神社の歴史に新たなページを刻む感動的な儀式となりました。

この場をお借りして、日頃からサンマリノ神社の活動にご理解とご支援を賜っております皆様、そしてこの度の十周年記念事業に際し、ご尽力いただきました関係各位に、心より感謝申し上げます。

これからもサンマリノ神社は、ヨーロッパの地から世界平和を祈念し続けると共に、日本文化を発信する拠点として、その役割を果たして参ります。

最後になりましたが、この社報が皆様方の益々の御健勝と御多幸を祈念し、サンマリノ神社へのご理解を深めていただく一助となれば幸いです。


目黒のさんま・リノストーリー

中町東町会 能祖 靖夫

目黒の中町町会に新たにお神輿が来ることになった。前のお神輿は氏神様の中目黒八幡神社に貰い手を探してもらうべく話した。

イタリア半島にサンマリノ共和国がある。この小国に東日本大震災で被災された方の追悼のために2014年にサンマリノ神社が建立されていた。

日本文化に造詣の深い駐日サンマリノ共和国特命全権大使マンリオ・カデロ閣下の耳にお神輿の話が入り、行幸が決まった。

2019年3月27日中目黒八幡神社でマンリオ・カデロ大使閣下、青木英二目黒区長そして杉山吉宏中町町会長も同席の元、厳かにお神輿の引き渡し式が執り行われた。

目黒のさんま・リノストーリーとのご縁が生まれた。

コロナ禍でサンマリノでもお祭りがなかなか開催できなかった。平和と環境をテーマにサンマリノ祭りの開催となる。

世界文化遺産の石畳の街、サンマリノを初めて目黒のお神輿が練り歩いた。

めぐろのさんま・リノストーリーの始まりだ。

平和と環境を愛する者すべてが繋がっていく現在進行形の、めぐろのさんま・リノストーリー。

サンマリノ神社公式インスタグラム

この度、サンマリノ神社の公式インスタグラムを開設いたしました。神社の風景や行事の様子を定期的に更新いたしますので、ぜひご覧ください。詳細はQRコードよりご確認いただけます。皆様のフォローを心よりお待ちしております。


令和六年度例大祭奉納者芳名

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