論文1

PeerJに単著論文を投稿するとコスパが高い件

元日に表明した通り、2020年は単著論文2件以上の出版を目標としています。

この記事では、何故、単著論文に拘るのかを説明していきます。

とても簡単な概要

世界的に論文の著者数が増える傾向にあるようですが、単著論文も悪くない選択肢だと考えています。

オープンジャーナル誌のPeerJ(Impact Factor 2.35)の料金体系には、「著者全員が会員となっていること」というものがあります。

単著であれば、自分一人が会員(499ドル/終生)になっていれば良いのです。生涯を通じて単著論文を出せば出すほど、1論文あたりの費用が安価に出版することが可能です(計算上は、3.33ドル/論文)。

研究費が枯渇している私には、とても有効な戦略です(個人の感想です)。

うわっ…、論文の著者数、増えすぎ…?

まず、前提として以前に比べて、論文の著者数は増える傾向にあるようです。

この理由や問題点は、また別のnoteにまとめたいと思いますが、とりえあず年々、1論文あたりの著者数は増えています。

単著論文はいいぞ。

そうなると逆に減っているのが、著者が1人のみの単著論文です。

この単著論文には、大きなメリットがあります。

まず、自分の論文を、あまり貢献していない人の業績にされるのを回避することができます。また、科学的な妥当性ではなく、著者間の力関係によって、筆頭著者の意に沿わぬ変更をしなくても済みます。

一方で、全てを自分1人でやらなければなりませんので、ハードルが高いし、考察が偏った論文になる虞あり、というデメリットもあります。

しかし、見逃せないメリットとして、条件が揃えばオープンジャーナルに安く投稿・出版できるという点があります。

PeerJ単著=コスパ最強

単著論文の論文掲載費が安くなるというのには、カラクリがあります。PeerJの料金体系を上手く利用します。

PeerJはオープンジャーナルですので、APC(Article Processing Charge、掲載料金)が1095ドルと高くなっています。

しかし、PeerJには料金体系が通常のAPCだけでなく、Lifetime Membershipという支払方法もあります。

PeerJでは、著者全員がLifetime Membershipであれば、追加料金なく出版できます。Lifetime Membershipの価格は下記の通りです。

Basic会員:399ドル/終生(年間1論文出版可能)
Enhanced会員:449ドル/終生(年間3論文出版可能)
Premium会員:499ドル/終生(年間5論文出版可能)

単著論文の場合、自分一人がMembershipを持っていれば良いのです。通常のAPCが1095ドルのところ、Basic会員では399ドルに節約できます。

一番お高いPremium会員は499ドルで年間5論文まで出版できますので、1論文あたり100ドル弱です!

さらに、この会費は一生分ですので、死ぬまでに単著論文を出せば出すほど、単価が下がっていきます。

30年研究するとして、毎年5論文だすと、1論文あたり約3.33ドルです。コーヒー1杯くらいですかね。

PeerJとしては想定していない利用方法かもしれませんが、この方法であれば、研究費不足に悩むこともなく、論文を投稿出来ます。

利益相反(COI)について

私は私費でPeerJのPremium会員になっています。

なお、PeerJに投稿する際には、「誰からPeerJを推薦されたか?」を記入する欄があります。投稿の際には、遠慮無く「One internet user named "Cat and glasses with human" recommended PeerJ on its Japanese web page. (https://note.com/sankyoh)」と書いてやって下さい。

トップ画像は、ぱくたそ様のものです。

金銭・経済的なCOIはありません。ただし、金銭を頂くことを拒否している訳ではありません。何か贈りたい方は是非お願いします(ダイマ)。




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