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ChatGPTで人は考えなくなる?

4月5月とChatGPTのセミナーや企業さんとミーティングを複数回やらせていただいているのですが、その中で

「AIが発達すると、従業員や子どもたちが考えなくなってしまうのでは?」

というご質問が高い頻度で見受けられるので、それについて記事を書こうと思いました。

人はすでに考えなくなってきてる

これについては、「残念ながらもう人は、すでに考えなくなってきてる」と個人的に思っています。

たとえば、検索エンジンが発達したことで調べたいキーワードを入力して答えが出てくる。現代では調べたいことができて、図書館に行って本を探し、調べる人は少ないでしょう。また検索エンジンで出てきた結果も、検索したら上位に出てくるSEO対策を行った記事が上がってくるわけで、その内容の信憑性は定かではありません。
でも多くの人はそれを信じてその記事から何かを購入し、実はそのリンクは広告で、その記事を書いた人の収益になっています

また、初めて行く場所に、コンパスだけで歩いて行く人はいるでしょうか、地図を見ながら歩く人はいるでしょうか?おそらくスマートフォンの地図を開いてそのルートに沿って歩いて行く人は多いのではないでしょうか。

SNSも同じです、開けば新しい情報が手に入るんじゃないかと無意識に心理が働くように設計されているので、何気なく見てしまうし、いいねをもらって承認欲求が満たされる。自分で考えて使っているように思っているかも知れませんが、AIに心理を揺さぶられている状態になっています

むしろたくさん考えないといけない

今年の初めからチャットGPTは話題になっていますが、検索エンジンが登場してきたぐらい大きなインパクトでしたので、僕は必死になって小さな脳みそをフル回転させ、学習研究を続けました、考えに考えて、1ヶ月ぐらい経った時にだいぶ疲弊していました。ですから、むしろたくさん考えないとAIは使いこなせないのです。

ですから、今のうちから触って、色々思考をめぐらせておくことをおすすめします。そのうち数年後に生成系AI検定みたいなものが出てきて、そのスコアを履歴書に書く時代がくるかもしれません。

AIで生まれる格差

メールの文章が上手、資料を作るのが上手、情報をまとめるのが上手、といった従来の「仕事ができる」という概念が、この数年でなくなっていくことは間違いないと思います。AIがアプリケーションに標準搭載されるので、評価されなくなるからです。

むこう数年は、AIを使いこなす人と使いこなせない人で格差が広がると思います。

チャーリーとチョコレート工場でこんな場面があります。

主人公チャーリーの父親であるバケット氏は、歯磨き粉工場でチューブにキャップを取りつける仕事をしていました。長時間労働で低賃金のため、生活は貧しいままでした。

あるとき、外部者が立ち入れないチョコレート工場を見学できる、ゴールデンチケットがチョコレートの中にレアくじとして梱包されるキャンペーンが広まり、チョコの売上が大きく増え、同時に虫歯の子供も増え、歯磨き粉工場は大もうけをしました。
ところが工場はそのお金で機械を導入したので、バケット氏はクビになってしまいます。

しかし、その後、その工場の機械を修理する仕事につくことができ、暮らしは豊かになります。

機械にリプレイスされる人材から機械を扱う側になったのです。

これがここ数年のキャリアなのではないでしょうか。

僕らは賢くなかった事に気づくが

もっと進化が進んでいけば、ほとんどの人間は自分たちがそんなに賢くなかったということに気づきます。でも頑張ってきたから認めたくないという気持ちも分かりますが、もうそれはしょうがないのです。

機械はパフォーマンスにムラがありません、24時間働きます。感情の起伏も無いです。そんな知能と競争するのは無駄です。

だから、人間らしさに磨きをかければ良いわけです。不安定で、繊細で、みんな違ってて面白い。それを認識して楽しむ。

僕はそんな未来にワクワクしています。


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