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イチョウ並木の紅葉

秋晴れが気持ち良い午後に
明治神宮外苑のゴルフ練習場へ。

まずはランチを食べようと
散歩がてら、外苑のイチョウ並木まで歩いた。

まだ青みがかった葉もあるが
黄金色の葉へと、徐々に紅葉しつつある。

どの樹もまっすぐに高く伸びていて気持ちが良い。
すごく美しく綺麗に揃っていて
どうやって手入れをしているのだろうか
と疑問に思って調べたら、
4年に一度くらい冬の間に剪定をしているらしい。

1908年に明治神宮内苑の苗床で
種子から育てた1600本のうち
146本が選ばれ1923年に移植されたという。

4列に並ぶイチョウの木は本当に見事。
青山通りから正徳記念絵画館に向かってみると
絵画を切り取ったよう。

絵画館に向かって少しずつ樹の高さを低くして
遠近法を強調しているというのも職人技。

ゆっくり歩きながら途中で気になる樹を見つけた。
青山通りから右側のちょうど13番目のイチョウの樹。

先端の方がくねって曲がっている。
他のイチョウがまっすぐに伸びているだけに
目に留まった。

ずっと上を見ながら歩かないと
気がつかないくらいではあるが、
たまたま天気が良くて、
気持ちの良い青空を見ながら歩いていた。

その時ふと、不登校中の娘を思い出した。
先端が曲がってしまったイチョウのよう。

学校という集団生活において
みなが学生として期待された姿で
まわりと調和している一方で、
ちょっと一人とまどって
曲がった方に伸びてしまっている。

この樹もイチョウ並木に並んでいなかったら
少しくらい曲がっていることには気がつかなかったかも。

集団の中で統一感を保つために
自然体では難しい、とイチョウは剪定される。
人間はそうはいかない。

もしかしたらこの13番目のイチョウは
今年の冬に剪定されるのだろうか。

まっすぐ伸びる凛とした樹々も、
先端がくねって曲がる樹の個性も、
どちらも美しく力強く生きている。

穏やかなまわり道をしながら
黄金のトンネルをくぐり終え、
ゴルフへと気持ちを切り替える。

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