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旅しい②

学生時代を思い出したユニオン通り

帰省2日目は、お墓参りからスタート。まずは、オヤジの方のお墓に。早朝ということもあって、誰も来ていない様子。

昨年の帰省から桶に水を汲む役割を楽しそうに始めた我が子。今年もオヤジと井戸から水をくみ上げては桶に入れ、その二人の後ろ姿に”ザ・帰省”とタイトルを付けたボク。久石譲の「菊次郎の夏」が流れてきそうな、いい光景。涙は出なかったけど、子どもより孫が可愛いというけれど、ホントなんだなあって。

お墓についてお花を供え、水をやり、汚れているところを軽く掃除。これも我が子が率先してやってくれました。小学生になり、学校で掃除当番があるので得意げ。オヤジもその活躍ぶりに目を細めていました。

手を合わせて無事に生きていること、帰省できたことを報告。加えて、また来年無事に帰省できることを見守って欲しいとお願いしました。

田舎なので親戚のお墓が密集していて、順々に参り、次はオカンの方へ。

こちらでも、やはり水汲みは我が子。オヤジと二人で汲み汲み。ただ、お墓まで距離があるので、オヤジと桶を片方ずつ持ちながら移動。これも、また、”ザ・お盆”。オヤジの嬉しそうなこと。

ボクは3人、男兄弟なのですが、オヤジは女の子を望んでいたので、娘ではないけど孫がかわいい女の子で、とっても楽しそうでした。

オヤジの方のお墓と同じように、お花を供えて、掃除して、手を合わせて帰宅。その後は、離婚しているオカンとファミレスで合流。

オヤジに負けず劣らず孫にデレデレ。我が子も口が達者なので、次々に会っていなかった時期の話を。場は賑やかに。

話は尽きず、我が子はオカンと別れがたそうでしたが、ボクらは宇都宮に用事があったので急いで移動。宇都宮に住んでいた頃はペーパードライバーだったボク。

サッカーの取材は辺鄙な場所で行われることが多く、妻に送迎してもらったり、徒歩で最寄駅から歩いたり、レンタルサイクルで乗り越えたり。懐かしい場所を通り過ぎなら、当時を思い出して一人感傷に浸っていたのは内緒です。

今にして思えば運転できていれば効率的に取材ができたのだろうけれども、運転できなかったことで歩いたり、自転車を漕いだりしながら、取材の内容を整理できたし、クラブスタッフや選手に相乗りさせてもらって貴重な話や体験ができたので、車社会でのペーパードライバー時代も良かったなあと。

もう一度やれと言われたら嫌だけれども、あの当時は頑張っていたなあと。

ボクはサッカーライター時代の先輩記者とランチを。妻と我が子はヨガを。それぞれの場所に散っていきました。

8年ぶりに会った先輩は、ちょっと痩せていて、取材の現場を離れたからか顔が穏やかに。昔の話を振り出しに、今の栃木スポーツの現状を、あーだ、こーだ話して、会話が尽きないこと。

メンズがプロントでパスタとビールで話すようなことじゃないのに。仕方ない、みんみんが満席だったのだから。それにしても、LRTが開通する宇都宮は、JR駅周辺が様変わり。一部分だけ都会になっていました。

風景に馴染んでいるかと言われれば違和感しかないけども、仮設で餃子さんがあった殺風景な場所が近代的になったのは、観光客には目玉スポットになるのではないのかなと。LRTは残念ながら8月26日始動だったので乗れなかったけども、試運転に遭遇できてテンション爆上がりでした。

愛媛、熊本、長崎とサッカー遠征で路面電車が走る街を訪ねたことがあるので、宇都宮も仲間入りしてどんな風に景色が変わっていくのか楽しみ。

先輩と別れて、今後は東武宇都宮へバス移動。関東の夏特有、湿気を伴った陽射しにやられました。バスに乗っても汗はひかず。でも、歩かなかった自分を褒めつつ下車。

馴染みの餃子屋さんにして、世界一の餃子だと思っている「味一番」さんへ。社長には懇意にしていただいていて、宇都宮にいた頃は餃子を買いに行くとアテをもらって帰ることも。

3年ぶりに再会して、ちょっと話をして、営業中だったので冷凍餃子の宅配を頼んでお別れ。ちょっと痩せていたのが気がかりだけど、社長はボクが肥えていたことを逆に心配していたので痛み分け。

ゆったり目抜き通りを歩いて、お目当てのカフェに。着いたはいいけど、店主のテラさんも着いたばかり。美味しいカフェラテにありつくには30分かかるとのこと。

それならば、と道を一本渡ってユニオン通りに。ここは昔は古着屋が並ぶオシャレストリートだったけど、今は数店舗だけに。その中の一店、中学時代にヤンキーがたむろしている中を、靴下に千円札を隠して飛び込んだトンプーに。

相変わらずのカオス。ドンキホーテ―なんて目じゃない飽和感。でも、古着好きには嬉しいラインアップ。入口付近で目に飛び込んできたのは麦わら帽子。早速、試着。善き。

納得して頷いていると、横からオヤジさんが登場。おぉ、まだまだお元気でしたか!中坊時代の話を皮切りに古着談義に。こういう思わぬ出会いがあるのが旅の醍醐味。

いくつか試着させてもらったけど、最初に被った帽子に決めた。ちょっと型崩れしていたけど、それも味。アウトレットで買えなかった帽子を手に入れられて満足、満足。

帽子を被って、テラちゃんの待つ「テラコーヒー」へ。いつの間にか満席に!でも、優しいテラちゃん。すぐにアイスカフェラテを作ってくれた。

うん、変わらぬ味。お店の雰囲気も、まったりしていて善き。宇都宮に帰ってきたことを改めて実感しました。今、住んでいる場所にはない味と空気感。だからこそ、帰省のし甲斐があるんだけどね。

近況報告とサッカー談義をしていたら妻から入電。お別れの時間。寂しいけど、実家に帰ることに。夕飯は再びオカンと合流して、ピザ職人が作る本格ピザの店へ。

我が子はババちゃんとの再会に満面の笑み。オカンも孫との戯れを楽しみ。僕ら夫婦も笑顔に。熱々の、とびっきり美味しいピザを食べながら至福の時を過ごせました。

オヤジの待つ実家に帰ると、我が家はみんな疲れてバタンキュー。心地よい疲れと共に2日目が終わりました。

おもいのままに。続けます。今日も呼吸ができた。ありがとう!

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