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父と、娘のわたし

これから父と二人で映画を観に行く。
ほかの親子関係がよくわからないので、断定はできないけれど父との関係を話すと「仲いいね~」と言われることが多い。たしかに仲が良いのかもしれないが、逆に仲の悪くなりようがなかった、が正しいのかもしれない。


父とは性格が似ている。新しい物好きで自分が欲しいと思ったら後先考えずに買うし、あまり他人に興味がなく、本当に極端に言ってしまえば自分が良ければ良しというところがある。
なので実家にいた頃は特に「勉強しろ」とも言われたこともないし、強いて言えば「人に迷惑をかけるな」くらいだろうか。(たぶん親である自分が面倒くさくなるからだと思う)

そんな考えの底の部分がなぜか似通っているので、衝突するには距離が遠く、真剣な悩みを打ち明けるほど近くもない。


改めて振り返ると母もだが、父も、娘であるわたしを一個人として尊重してくれていたなとつくづく思う。親という子供の意思決定に深く関わっても許される関係でいながら、決して踏み込んではこなかった。

品行方正な子供ではなく、プチ不登校&保健室登校したり、突然部活やめたり「何があった!?」と思わず訊きたくなるようなエピソードばかり生み出していたような気がするけれど。特に理由を訊かれた記憶もなければ、話した記憶もない。
うーん、不思議だ。教育方針とかふたりで決めたりしたのだろうか。


そんな父とは漫画の趣味もあうので、時々個人ラインで「全巻買ったのではやく帰っておいで」と帰省を促す連絡が来る。漫画につられて帰るわけがないのに、いちいち連絡を寄越す。ちなみに最近は『幽遊白書』を買ったらしい。

正真正銘のおじさんなので、
ちゃんとおじさんが使う絵文字を使う父😃


今日の映画にはわたしが一昨日誘ったのだけれど、すぐに嬉しそうにカレンダーに「映画!」と書いていたし、今朝もそわそわと何度も映画の時間を訊いてきた。この様子だと18時に待ち合わせなのに、そろそろ到着の連絡がきてもおかしくない。


どうやら娘はいつまでも可愛い娘でいられるらしい。親孝行できているようで、長い休みも悪くないかもしれない。

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