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サービス資料に必要な3つの視点、3つの門

提案を飲み込んでもらうには、お客さまは3つの門をくぐり抜ける必要がある

仮にあなたは「朝食用の食パン」を売る営業マンだとします。

第一の門は、「朝食を食べるか食べないか」です。

第一の門

この門をくぐってもらうために言わなければならないことは、
「朝食を食べた方がいい理由」です。

この説得に成功し、朝食を食べることになったとして、
次にくぐる第二の門は「他社のごはんか自社のパンか」です。

第二の門

この門をくぐってもらうために言わなければならないことは、
「ごはん(他社)よりパン(自社)が優れている理由」です。

この説得に成功し、朝食を食べることになったとして、
最後にくぐる第三の門は「どのパンを食べるか」です。

この門をくぐってもらうために言わなければならないことは、
「あなたにとって食パンが最適な理由」です。

以上3つの門をくぐってはじめて「私はあなたのとこの食パンを買う必要があるんだ!」と思ってもらい、購入に繋がります。

大事なのは、それぞれの門に適した説明をすることです。まだ朝食を食べるかどうかも決めていないお客さまに、塩パンと食パンの違いを細かく説明しても真剣に聞いてもらえません。

もちろん、最初からパンは食べると決めている状態のお客さまもいます。そのときいつまでもごはんとパンを比較していても時間がもったいないでしょう。

こうしてフローにすると当たり前すぎて進次郎構文のようになってしまうのですが(笑)、実際の営業シーンでは相手が求めていない説明をしてしまうのは往々にしてあることです。

こうした事態を防ぐためにも、スライドが有効です。営業はそれぞれがどの門で使うスライドなのか、よく理解しておくことが重要です。

こうあるべき
3つの門を理解していないとぐちゃぐちゃに

門と説明が嚙み合っていない例

  • まだ車を買うかも決めていないお客様(門1)に、メーカーの違い(門2の説明)や車種を説明をしてしまう(門3の説明)

  • もうこのキャリアでスマホを買うことを決めているお客様(門2)に、各社の特徴を説明してしまう(門1の説明)

資料がすべての門のお客様に対応できるかチェックする

実際の営業ではお客さまがどのフェーズにいるかダイレクトでわかっていれば、それに応じた別のファイルを使うことの方が多いと思います。
ここではDL用資料やホワイトペーパーやパンフ寄り営業資料など、相手を特定できない時の全方位向けの1冊のファイルだとします。
以下の観点でスライドが入っているかチェックしてください。

【第一の門】ニーズが顕在化していないお客様に、ニーズ創出する説明が入っているか?

いきなり自社の歴史や差別化の話から入っていないでしょうか?全く興味のないお客様にとってその話は求められていません。

【第二の門】他社と検討しているお客様に、自社ならではの強みを説明する説明が入っているか?

そもそも論にボリュームを割くと、抜け落ちがちな視点です。
「第三者の目線が必要です」「これからの時代はDXです」「リソース外だしして本当に必要なことに時間を使いましょう」
これらは①の説明であり、自社でなければならない理由ではないため、他社でもいいじゃんと思われてしまいます。

【第三の門】どのプランを導入すべきか迷っているお客様に、プラン別の違いがわかる説明が入っているか?

特にひとつのプランをプッシュすると、他のプランはなんのためにあるの?塩パンはおいしくないの?と思われてしまうため、あくまで「あなた(このような状況のお客様)にとって」このプランが最適であると伝えましょう。


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