きりりと 冷たい夜風に
わざと Tシャツで
表にでて
夏のあいだに
できなかった花火に火をつけるあなた
伏し目がちに 言葉を辿るとき
今こそ
私たちは別れるべきなんだと
思い込んで躍起になる
やり残したことは
きっと 花火だけではない
私たちは
あやふやな言葉ばかりを
味方につけて
少年だった頃の事を
しきりに 話す
なんにも 知らない時を
懐かしんで
今 終わりが 近づいているのを
ただ 受け入れる
最後の
花火に火をつける前に
優しいあなたは
これで 夏が終わるね
と うそぶいた
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