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愛は冷める


賃貸経営をしていると、
色々な人が居るなあと
改めて思います。


あらゆる職業、年代、ジェンダー...
多分、普通に生活してたら、出会いのない方々。


うちの物件は、
玄関入ってすぐにキッチン、向かいにバスとトイレ。
その奥に約5畳と6畳の居室。


間取りから、1人で広々住まう人、
2人で共同で住む人がいます。


2人で住む場合は、大概新婚さんか同棲、同居人。
婚約者です、って言って住み始め、
結婚して出て行く人、
破局して出て行く人も見てきました。


あるとき、若いカップルが入居しました。
社会人で、いつ見かけてもラブラブで
微笑ましく見ていましたが....


しばらく経った頃、
彼の会社の方が数人訪ねてきました。
聞けば、無断欠勤が続き、
連絡が取れていないとか....


無事を確認したいので、鍵を開けて欲しいと。
「生存確認」ってやつですね。
数人の男性と共に、部屋へ行きチャイムを鳴らすも、
応答はなし。
預かっていた鍵で部屋へ入ると.....


電気もつけず、部屋の壁にもたれて
ポツンと座る彼。


事情はありそうだけど、
生きてた!とホッとする私たち。
こう言っては何だけど、
物件の部屋でお亡くなりにでもなられたら、
あと後大変なことですから。


その彼、彼女と破局し、
落ち込んで部屋にこもっていたそうです。
あの様子では食事なんかも
していなかったんっじゃないかなあ。


程なくしてそのカップルは退去されました。
結局、引っ越すときにも彼女の姿はありませんでした。



あんなに仲が良さそうだったのに。
一体、2人に何があったんでしょう。
愛は冷めるものなのね、と感じた一件でした。








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