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読書メモ 月神降臨 序章/第1部

久しぶりのnote


ものすご〜く久しぶりにnoteを再開してみる。
いろいろ書きたいなあとか書こうかなあとか思うことはあってもなかなか実行できずにいたんだよね。

相変わらず時々本は読んでいるからちょっとずつ読んだ本の内容を自分が後で思い出すためにメモを取ろうと思って、それをここに書いていくことにする。自分による自分のための読書メモ。

今回の本は去年先輩魔女のおうちで少し読ませてもらったもので、続きを自宅でも読みたいんだけど古本でもなかなか出回らない手に入れにくいものだから図書館で借りてきた。
セルフイニシエーションしてから6年以上経ってるけどその間にずっと「読んだほうがいいぞ!」と何人かの魔女さんに教えてもらっててずっと読む機会がなかったマーゴット・アドラーの「月神降臨」、やっと読むよ!

noteの使い方というか文章の書き方(引用とか見出しとか目次とか)がいまだによくわからないからただメモしていく。書き方がわかったらあとで修正することにする。

2024/02/08
もくじを作った!
第一部の最後まで読んだから第3章を追記したよ
他にもちょっと追加したり修正したり


序章


この本は
アメリカのペイガンについて書かれた本
急進的な多神教を支持する本

主張は
真実は多様である
「混沌と複雑の中に安逸を見出すべく努力せよ。多くの世界を歩むシャーマンの如くたれ。多様の世界に於いて強さと健やかさと安楽を感知せよ」

スタンスは
イスラム原理主義もキリスト原理主義も、それが庭園の一本の花に過ぎない限り、適切な個人的霊的小径として認知されるのである。多神教はつねに一神教を内包する。逆は真ではない。

第一部

第1章 ペイガニズムと偏見

ペイガンとは
 宗教運動のグループ
 折衷的、個人主義、自主独立を主張する
 導師や師匠もいない場合が多い、自家製
 神殿はほとんどない
 組織的新興宗教とは違う(森や公園やアパートや自宅に集まる、金銭のやり取りもほとんどない)

そのようなグループ群はその伝統、目標、構造、組織、儀式、神格の名前に関してはすべて異なっている
けれど、互いのグループを同一の宗教的哲学的運動の一部と見做している
→ペイガンないしネオペイガンを自称する

大部分の新ペイガンたちは
自然の中に躍動感と”存在”を知覚する
多神論者、精霊信仰者、汎神論者
自然と調和して生きることを目標にしている
先キリスト教的古代ヨーロッパ自然宗教や恍惚的宗教あるいは貢ぎ伝統に霊感の源泉を求めようとする傾向がある
都市の中に生きる人たち
しばしばいろんな運動と関わっている

魔術という言葉は精神に関わる技術の集大成を表す便利な言葉
川で魚をとる時の話のたとえ
精神技術とは
1必要性の認識による自信、意志、感情の総動員
2 想像力の使用、とりわけ視覚化能力の使用により自然界の他の存在がいかに機能するかを理解して、その知識によって目標の達成をはかる
魔術とは超自然的要素は含まれないというのが魔女界隈の認識だよ
クロウリーの有名な言葉
「意思に従って変化を起こす学にして術」(自分の意志で人の意識に変化を起こす術)
ペイガンの語源はラテン語のパガヌス(=地方在住者、パガヌスは田舎、村落の意)

第2章 改宗者なき宗教


エコロジー運動は霊的運動
作者がペイガンと出会うまでの道のり的な話
魔女(ペイガン)は布教、勧誘しないし改宗もほとんどしない
魔女(ペイガン)になるきっかけの多くは友人との会話や本やネットの情報などから
そういうきっかけも以前から存在していた私的経験の再認識だったりする
つまり「ついに自分と同じ宗教観を持つグループを発見した」とか「ようやく故郷に帰ってきた」という感情

「なぜあなたはペイガンに参加しているの?」アンケート結果は主に6通り
1<美・ヴィジョン・想像力>
詩歌、美術、演劇、音楽、SF、ファンタジーなどを含むヴィジョン全般追求の一環
2<知的満足>
本を読んだり集めたり
階級に関わらずいろんな書物の影響でアメリカではネオペイガンが増えたらしい
3<成長>
人生を特定の目標に向かう一本道とは見なしておらず、進化・変化・理解増加といった過程と見なしている
4<フェミニズム>
多くの女性が参入する理由がこれ
過去7千年にわたって西洋世界を支配してきた男性支配的宗教の枠組を離れた霊的枠組を求めた結果
男性神と女性神の混合崇拝から唯一母神崇拝まで多岐に渡る
5<環境問題的反応>
ほぼ全てのネオペイガンの宗派が自然への尊崇を強調
クラフトは霊的サバイバル術と物理的サバイバル術の宝庫
精霊信仰の復活は自然界を破壊する勢力に対する対抗として必要だったという人も
6<自由> もっとも注目すべき理由
仲介者なき宗教
自分自身になれる、好きにふるまえる
厳格な位階制や制度主義に屈することを拒否しながら、儀式や神格が異なっていながらもおおむね調和を保って共存できたのか?
→ネオペイガンの枠組が多神教的見解ー多様な視野や思想の共存を容認する見地ーに基づいているから

第3章 ペイガンの世界観

唯一神教は宗教における帝国主義に他ならない。 

ジェイムズ・ヘンリー・ブレステッド

ペイガン復興の基本となるもっとも重要な観念は3つ
精霊信仰、汎神論、多神論←もっとも重要

デイビッド・ミラー(ユング派の大学教授)
リアルペイガンの人たちを知らないけど多神論とは人生におけるアーケタイプ的力としての神・女神の再発見であると言った人
単なる宗教信仰ではなく人として「自己の根本的複数性」を確証させる姿勢
一神論を支持する神学者多数に異議を唱えている
多神論は一神論を内包するが逆は真ではないと言った人→新ペイガンに近い
多神論的心理学を提唱した人
ペイガンに近い意見を持ってるけどペイガンではない
ギリシャ・ローマ多神論への回帰を提唱してるけどそれは我々が西洋人だからという理由
→今日のフレームワークとしては適当てはない

ロバート・エルウッド(南カリフォルニア大の宗教学教授)・新ペイガニズムを本気で研究した少数の学者のひとり
ペイガニズム擁護者じゃないけどペイガンの人たちと共同生活を送ったことがある人
日本の神道を研究して日本の多神論を束縛的構造的体系とみなした
→神道は増加する多様性に対する反動であり、多様性を帝国ないし調和的宇宙へと構造化する手段に他ならない
アメリカのペイガンたちのことは認めているけどそういうグループを不安定で短命だと思ってる
確かに少数者のヴィジョンであり、権威主義的祭儀に向かう主流の中で悪戦苦闘している
ロードオブザリングのガンダルフのように永続的集団を形成せず、永続的な友人もいない。直感的知識と叡智を持っているけど究極的には孤独である
多神論は基本的に反政治的、反社会的
→だがペイガンたちはそれが長所とも思っている。いろいろ変化するけど基本的なところは不変だし、みたいな。広い目で見れば安定性あるし。
「一神教ないし一元論的宗教のみが国家を“改宗“させることができる」
→ペイガンたちもおおむね同意

ペイガンたちが多神教を信奉する理由
・こっちのほうが自己欺瞞が難しくなる
・一神教は現代医学の対症療法みたいだから
・多神論世界観の方が選択の幅が広がるから
・寛容だから
・真の人格としての神々の存在を信じてるわけじゃなくて宇宙原理の人格かないし象徴としての神々の存在を心から信じている。自然の中に知覚される神々の存在を信じている。多くの場所や季節には霊や力が備わっている。

ウィッカの信奉者たちは二神論者ともいえる
 男神と女神を崇拝するから
フェミニスト魔女たちは女神を唯一神として崇拝するから一神論者
 女神からたくさんの神が生まれるから

新ペイガニズムは少数者の珍味で終わる運命なのか?
 →筆者はわからんと言ってる

ここまでの感想文

ペイガン・新ペイガンってなに?って言われてみればよく知らなかったから勉強になった。魔女界隈の用語の定義ってどれも結構難しいというかひとことで説明しづらいものが多いからふわっと全体的に「なんかこういう感じの」って説明しかできないけど本を読んでもやっぱ人に説明するの難しいだろうな
だからるみさんとまどかさんが文藝で書いてた現代魔女の基礎知識のすごさがあらためてわかったというか笑
あと、自分がアニミズムの国日本で生まれ育ったからか欧米の人たちの一神教と多神教に対するイメージと自分の持つイメージが若干温度差があるような感じがした。日本だとそこらじゅうに神様がいるのってふつうというか当たり前みたいな感じだから…

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