【映画】『カラオケ行こ!』が青春映画だった件(ネタバレ有)

映画『カラオケ行こ!』見ました。
原作既読、なんなら『ファミレス行こ。』まで読んでますが、映画版・漫画版との違いなど含めてネタバレありで感想を書きます。


◾️聡実くんと狂児

齋藤潤くんかわええね。中学生のピュアさめっちゃよかった。
声変わり中という超デリケートかつその時にしか撮れない貴重な姿を映画として見せてくれたこと、聡実くんとして生きてくれたことに大感謝。聡実くんの紅も最後の方声カスカスになってて原作通りだったし、リアルな歌声がある分より生々しく魂の叫びを感じた。
原作聡実くんは常にめんどくさそうというか、ダウナー感が強いけど、齋藤聡実はあんまりダウナーな感じはない。狂児に対しても「もう知らん!😡」てぷんすこしてるか、距離の近さに照れてるか、あとは893達にビビってるか、大体反応がピュア。まじ可愛いね。
あと顔がめちゃくちゃきれい。これは将来イケメンになる予感しかない。

綾野狂児じっとりしている、なんでそんなえっっっtなんですか。え??(逆ギレ)
最初のずぶ濡れ・刺青スケスケYシャツエロすぎんか?何あれ、不自然すぎるだろ、ただのサービスショット??
原作「カ!」の狂児の方がもうちょっとスタイリッシュで闊達で豪快な感じ、綾野狂児はなんかいちいち色っぽい目線よこすくせに、聡実くんへの絡み方がおっさんの面倒臭さが増し増し。
原作狂児は一度出会ったら「なんでか離れられへん」魅力があるし、綾野狂児は逆にぐっと引き込まれるような魅力がある。あの色っぽい声と流し目はずるい。
綾野氏、普通に素で潤くんのこと「かわ↑いいなぁ😊(関西弁)」って思ってそう。わしわし頭撫でてそうな雰囲気。聡実くんが狂児のために歌選曲してくれて来た時も、紙じゃなくてずっと聡実くんのことみてる。視線が優しいのよ。。


◾️紅

綾野氏普通に歌が上手い。ええ声しておる。。(私の解釈では、原作狂児は下手ではないが上手くもない、くらいの歌レベルだと思ってる。)
映画見る前、公式がやたら「紅」を推すのは何でかなと思ったけど、たしかにこれは「紅だぁぁぁああああ!!!!」だわ笑
しかもバラエティ豊かないろんな紅があっておもろい。

原作では、「紅」ってネタ部分だと思ってるんですよ。893のくせに紅熱唱するんかいwっていう。映画ではむしろその「紅」が物語の中心になっていて、なんなら感動パートをがっつり背負っているわけで、二人で和訳して歌詞解釈もするシーンはオリジナルですがあれがクライマックスでも効いてましたね。
綾野剛の奇妙な裏声の(キモ)紅で始まり、聡実くんの魂を吐き出すような叫びの紅でクライマックス、最後はリトグリ+合唱部のほろ切ない紅で余韻を残す。三者三様でよかった。この主題歌のリトグリ+合唱部の「紅」が番宣CMの頃から印象に残っていて、合唱曲っぽいピアノ前奏と混声合唱のハモリのサビはこの映画ならではのアレンジで、原曲とはまた違った雰囲気で「そんな紅もアリか〜〜」となんか感慨深かった。


◾️映画オリジナル部分

映画オリジナルで付け足された部分の「映画を見る部」の子、めっちゃよかったなぁ。いるよね、ああいう中学生だけどちょっと大人びていて、でもニッチな趣味持ってる子。
あの聡実くんの友達として、なんかありそうというか、聡実くんの交友関係を付け足したことで「聡実くん」という人物の解像度が上がったというか。原作は本当に話の筋のところ(合唱部と893パート)しかないから、いまいち聡実くんがどういう子なのか掴みにくく、むしろ狂児と聡実くんとの関係性にフォーカスしている感じだったけど、映画版の方が聡実くんを中心とした青春群像劇になっていて、その中で狂児と過ごしたひと時も青春の1ページとなっている感じ。だから、映画で狂児と聡実くんのいちゃいちゃシーンが絵的に多くても、あんまりブロマンス感がない。あくまで聡実くんの青春物語(齋藤潤くんという若者の初々しさ、煌めき)をみせたかったのかなと。

それでいうと、和田くんと中川さんと聡実くんの三角関係〜??からの聡実くんブチギレのシーンはなんかよく分からんかった。え?そこで恋愛要素のいじりいる?
原作ではコカイン星宇宙人恐喝に助けてもらったことに対して、自分のふがいなさとかでわ〜〜〜てなった聡実くんが八つ当たりのように狂児に感情をぶつけちゃう流れだったけど、映画ではコカイン星宇宙人の件でむしろ狂児との仲が深まる(屋上で笑い合ってるシーン)に繋げてしまったばっかりに、もう一つ狂児との仲違いのきっかけを作らないといけない、ってなので無理やり広げた感あった。。

和田くんは聡実くんが好きすぎる限界オタクなんやね。。自分の理想とするボーイソプラノの歌い手だし、尊敬する合唱部部長であり、でも現実の聡実くんがどんどん変わっていくことが許せない。周囲と距離を取り始めたり、熱心に歌ってくれなくなったり、聡実くんが大人になっていくことが受け入れられない。
原作「カ!」の和田くんがわりと理解ある大人びたポジションだったので、映画和田くんは中学生(しかも聡美くんより1個下の2年生)くさくてよかった。3年女子に「子守り」とか言われてるし、、。自分も声変わりとか周りとの付き合い方が変わってくると、また聡実くんの苦しみとか悩みがわかるようになるんじゃないのかな😊とおばさんはにこにこしてしまったよ。
で、この和田くんの続きが「ファ。」番外編か〜〜〜〜と思うとため息出るな。大人になりましたね。


齋藤潤くんの成長+役者としてのパワーアップが楽しみだなぁ〜。
「バッテリー」の時の林遣都くんを思い出した。齋藤潤くんにとっても、思い入れ深い作品となりますように。
数年後、ファ。もこの役者陣で実写化してほし〜な〜〜!!だるさと大人の落ち着きを携えた齋藤聡実くんと、相変わらず何考えてるか掴めない、大人の魅力増し増しの綾野狂児でじっとりねっとり大人な関係性をみせてくれ!!!!!!
いや待って、まじであの2人でファ。実写化想像したらやばいな、えちょっと待って…

ファ。で狂った人間の感想はこちら。



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