見出し画像

詩:最低弦を響かせて


嫉みと妬みを捩じ込んだ
聞くに耐えない雑音は
未だ熟れざる果実が一つ
木から落ちていくようで

G線上を滑る弓
最低弦を響かせて
歪んだ心の表象か
心を悼む独唱歌

兎角孤独な部屋の中
最低限の灯りの中で
窓を閉め切ったままでいる
夜明けの光を待っている

-------------------------------------------------
「G線上のアリア」


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?