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前が何なのかを考えてみる

先日、このようなポストを見ました。

https://x.com/kohsen/status/1752186101115285954?s=61&t=MCbde_dkwqNhHk4p0Gm5BA

(すみません、リンクの埋め込みが上手に出来ませんでした)

「奥行きは視覚ではありません」
と、タイトルがついています。

この事について考えました。
本当は夜中に公園を走れば良かったのですが、一応女性なので、夜中に出歩くのは難しいと思います。危ないですしね。

このポストを見た日の帰り道、自転車に乗りながら色々と妄想を捗らせました。
余談ですが、自転車を漕いでいる時の、前へ進んでいる感覚は、無意識の状態に近い感じがします。
私は自転車を漕いでいる、このタイミングで色々な事を思いつきます。
あとは、そうですね。夕飯の支度時間も妄想が捗りますね。

さて。
改めて、前とは何なのか?を考えましょう。

読者さんも私に付き合ってみませんか?
今から質問をしますので、興味のある方は、一緒に考えてみて下さい。

質問
例えば夜中にふと目が覚めて、聞き慣れない音が聞こえたとします。
この時の音は小さく、聞き間違いだった可能性もあります。
そこであなたは、部屋の灯りをつける事も無く、布団の中から聞こえた音が何なのかを探る事にしました。
(気のせいの可能性が高いなら、多くの人は布団から出ないのでは無いか…そんな感じのゆるい設定です)
すると、もう一度同じ音が聞こえました。
この時、あなたが布団の中で仰向けの状態で眠っていたとして。

この時の前とは、どの方向でしょうか?

①天井を向いている顔の向きが前である。
②意識が向いている先、音のしたと思われる方向が前である。
③仰向けの状態に、前と言う感覚は無い。
④暗闇なので方向はわからない。
⑤その他

さて。
一体、前とは何なのでしょうか。
起きている時の前は、見ている方向で、後ろは見られている方向(自分から見えない方向)だと言うのは感覚的にわかります。
これは3次元空間の中に私が居る感覚があるからだと思います。

ところが、同じ3次元の中に居ても、身体の感覚が抜ける時、(起きがけとか、凄く疲れている時)は前の感覚が薄くなる事があります。
変性意識とか幽体離脱の状態…と表現するのもアリかと思います。

そしてこれは私の個人的な話になるのですが、私は稀に、寝起きの時に身体感覚が戻らない日があります。いわゆる物凄い微睡の状態でしょう。
この時の私は、「私と言う感覚」が身体から完全に抜け出ていて、空間に溶けているような感じがします。
そしてふわふわとして妙に心地が良いのです。寝起きからの半覚醒状態なのでしょうか。
この状態は、言葉にすると、体が妙に軽いとか、体が軽すぎて、もはや身体が無いのかもしれないと錯覚するイメージです。

さて、この空間に溶けている時、前はどこにあるのでしょうか。
思い出してみると、前後左右の感覚がほとんど無いような感じがします。
それでも後ろだけは何と無くわかります。
それは感じない身体を介在させた時に、少しだけ出てきます。
自分の背中が後ろだと、何となく方向があるような気がする程度の、薄い感覚の後ろ側です。

もし、今すぐに試したい方は、うつ伏せになって寝転んで目を瞑って、前を探してみて下さい。
…どうでしょう?前はわかりましたか?

さて。
前がどこにあるのか、後ろは何なのか問題。
半田さんのポストではキーワードとして「奥行き」や「持続」と言う言葉が出てきました。
恐らく上記の対にあるものが、身体を介在させた時の背中側のような気がします。

また余談のような話になるのですが、寿命が尽きると人間の内面が無くなる…とか、夢の中では人間の外面だけになる…と言うニュアンスの話を耳にした記憶があります。
恐らくですが、人間の内面は身体を境界にして生まれているものかも知れません。

こうして前よりも後ろの正体の方が見えてくると、前が何なのか?が、少し見えてきたような気がします。

言葉としての前では無い前。
そして私と言う位置と同時に感覚化される後ろとは何なのか。
こう考えると、当たり前のようですが、前は後ろがある以前より遥か先のずっと前から前だった…と言う感じがします。

前後を言葉で端的に表現すると、見る(知覚している)方向が前、見られる方向が後ろと言って良さそうですが、前は、言葉以上に奥深い前なのかも知れません。

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