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京都サンガFC 2023年編成の予想とポジティブ・ネガティブ②

2023編成に関するnoteの第二弾です。第一弾にたくさんのいいねや応援コメントを頂いて、執筆モチベが高まったので書きます。応援ありがとうございます!

第一弾のおさらい

前回のnoteでは
①2023シーズンは3バックが中心になる
②CBが盤石も盤石である
③次点で右WB(SB)が充実している
との内容を書きました。
「DF陣には決して穴をあけない」との強化部の意思が見えましたね。

今回は、既に大枠の陣容が固まっている「CF」「CMF」の2ポジションについて書きます。

トピックは
①批判が多いCFの補強から見える意図
②セントラルMF構成のポジ・ネガ
の2点でお送りします。さっそく内容へ。

①FW(CF)の補強から見える強化部の狙い

木村の正式加入、パトリック・一美・木下の獲得、山崎の契約更新。ストーブリーグが締まってもいないのに5人が確定。

1トップ2シャドー・2トップ1トップ下なら広く選択肢を持てて、ある程度妥当な構成に近づくことは第1弾で書きました。しかしそれを踏まえてもなおいびつな感は残ります。

基本1枠、多くても2枠しか使えないポジションであることを考慮すると人員過多なのでは…と感じるのが素直なところでしょう。動向未定のイスマイラがどうなろうとも。

ではなぜこのような編成になったのでしょうか。これはシンプルに考えればよく、退団が決まったエース、ピーター・ウタカの穴埋めです。

ウタカ不在でフルシーズン戦えるか

ウタカが後半戦にコンディションを大きく落としたこと、欠場が多かったこと、結果的に残留できたこと。
この3点あたりでどうも「ウタカいなくても何とかなるんじゃね?」な雰囲気が醸成されていると感じます。そんなはずないでしょう

2022の勝点36のうち24はウタカの出場試合で得たものです。放出がチームに深刻な影響を与えることに向き合うべきです。

FWはポテンシャルに期待の若手・中堅が揃う陣容です。しかし「ポテンシャル」は「リスク」でもあります。
木下がフィットせず、木村が伸び悩み、一美は2019の輝きを取り戻せない。考えたくはありませんが、現実味のあるシナリオでもあります。

他のカテゴリーで活躍したJ1実績の薄い選手をポテンシャル獲得した。想像以上に活躍できなかった。目論見が外れてチームの成績が大きく悪化した。数えればきりがないほどよくある話ですね。
ルキアンの不振でアビスパが残留争いに巻き込まれたように。サンガの順位が大きく悪化すれば降格待ったなしです

ポテンシャル期待の若手~中堅が揃って活躍できない。ウタカの穴が埋まろうはずもない大ピンチ。そんなことになったらさあどうする。
ここで「過剰とも思えるCFの数」と「パトリック獲得・山崎契約更新」の出番が来ます。

絶対的ストライカーの不在リスクと向き合う

2022シーズン後半。
ウタカ不在でピンチを迎えたサンガに、コンディションのピークを迎えた山﨑が登場しました。

前線で追いかけ回し、孤立しながらも起点になり、空中戦で頑張り続ける。参入決定戦の得点も山崎の競り合いから生まれたものですね。チルドレン枠どころか救世主の誕生でした。山崎なしに残留はなかったと心から思います。

そしてこの経験から得られるものがありました。チョウキジェサッカーにおいてはコンディションが良い選手の起用は有力な手札になり得ると。

15~20点取れるFWでなくても、トップコンディションであれば大きな戦力になってくれる。であれば選手が多ければ多いほどコンディションが高い選手を持てる確率は上がります。平たく言ってしまえば「質を量でカバー」です。

また、実績からパトリックと山崎はJ1で一定のパフォーマンスが期待できることが分かっています。量だけでなく質でも手当てがされています。

まずは期待の若手~中堅の爆発に期待する。爆発までに時間がかかるようであれば、パトリック・山崎で結果を確保する。最悪の場合、コンディションが良い選手の起用でしのぎJ1残留を確保する。

二重三重に張り巡らされたリスクヘッジ。ピーター・ウタカの退団で生じる穴がいかに重いと考えているか。チームの危機感が伝わります。

CFの編成総括

最後にまとめると「CFは過剰ではない」が考察の結論です。多い・少ないと評価するためには比較基準となる数字が必要です。単純な数としては過剰に見えますが、強化が意図した基準から考えれば適正数と考えることも可能でしょう。

いやもちろん「あれ、獲得できるはずじゃなかったんだけど…」「契約まとまらないと思ってたら上手く行っちゃった…」が重なった可能性もなくはないですが。最近の強化部の動きの的確さを考慮すると薄い線なのかなと思います。

「強化会議で満場一致のリスト最上位だったからN氏を選びました!」「ゴール後に選手が駆け寄ってきている姿を見て人望がありそうだからW氏を監督にしました!」と言っていた人たちの時代は終わりましたので。
(思い出しただけでも頭が…イタタタ…)

②セントラルMF構成のポジ・ネガ

話を移します。セントラルMF編。ポジティブは昨年の土台が残りそうなこと、ネガティブはこちらも「ポテンシャル(成長)に期待」であること、です。

他のポジションと同様、昨年の土台をそのままに残せる見込みです。加えて三沢の復帰と谷内田のレンタルバックによるプラス。実力者の補強はなかった一方で、昨年からの堅実な上積みが期待できる陣容となりました。4バックでも3バックでも対応できる並びも安心感があります。

一方で、アタッキング部分での課題が解消されなければまた得点不足に苦しむこととなりそうなのは懸念です。
改善対象がシュートなのかパスなのかはどちらもよいですが昨年のままでは苦しい。バリバリの実力者を獲得していない以上現有メンバーの成長は不可欠。飛躍に期待しています。

個人的に期待しているのは「栃木のキング」「中心の中心」と絶賛されていた谷内田哲平。栃木で「戦える選手」であることは時崎監督からお墨付きで証明済み。フィットはもちろん違いを作れるところまで辿り着いてほしいと思います。

不可欠なピースである武田将平は未更新なものの、サンガアプリのインタビュー内容から残留前提で書いています。
がしかし、「甲府時代も来年よろしくって言いながら移籍した」との情報があり悩ましい。そんな情報を聞くと来年に言及しだした途端そわそわして目が泳いでるの、本当に怖いのですが…。気になる人はアプリにて。

さいごに&次回以降予告

基本は1500文字で抑えたいのですが、CF編は今期の目玉でありかつ背景の読み解きが必要になるため文字数多くなっちゃいました。このあたりで締めます。応援やご意見はnoteでもTwitterでもぜひ。いいね・RTも励みになります。

さて、ここまでで考察が終わったのは「CB」「RWB」「CF」「CMF」の4ポジション。まだまだ途中ではありますが、各ポジションに共通するものから補強戦略の大枠も見えてきました。

「京都サンガFC 2023シーズンの補強戦略を読み解く(仮)」にて、2023はもちろん2024以降の展望を京都サンガがどう考えているか。先まで見据えて考察してきます。

の予定ですが、先の展望を書くならば先に過去と現状を整理する必要があります。
まずは2023シーズンを振り返って、何ができて何が足りなかったか(走力で戦えた一方で何で戦えなかったか)が、次回テーマになります。
具体から全体に話が戻りますがそのあたりはご愛嬌。

今回の記事を気に入ってもらった方は、ぜひ次回以降もお付き合いくださいませ。それではまた。

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