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さねとみのMTG日記(12/22~12/28)

みなさんこんにちは。
さねとみです。

日本選手権冬も終わり、もう年の暮れということで、今年の締めくくりに入っている人も多いのではないかなと思います。

1.日本選手権冬に出たよ

日本選手権冬に出て、負けました。

デッキ選択の段階から話すと、僕はそもそも日本選手権では無色ランプを使う予定でした。
スルタイが多く、次点に赤黒アルカニストやサクリファイス系が多いというフィールドでは、立ち位置が良いと考えていたからです。

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(出典:https://mtgmelee.com/Decklist/View/80393)

無色ランプはマナファクトをふんだんに利用したランプデッキで、マナをまっすぐに伸ばしてから、重たいカードを叩きつけるという構造をしているシンプルなデッキです。
世の中的には「ゴブリンに8%」の印象が強く、エスパー壊滅同様先入観により馬鹿にされているデッキだと言えるでしょう。

まぁ、無色ランプ自体はつけ込みどころも多く、少しでも結果を残そうものなら一瞬で吹き飛ぶくらいのはかないデッキではあるので、馬鹿にされるのもやむなしなのですが、膨大なマナを素早く出してウギンやウラモグをプレイするという、唯一無二のコンセプトを持つという価値があるのもまた事実です。

赤黒アルカニストにも、サクリファイスにも、スルタイにも別に強そうじゃないという感じがしますが、意外とそんなことはありません。
まず赤黒アルカニストのようなクロック遅めのデッキには、こちらのウギンやウラモグが間に合うので有利に試合を運べますし、≪死肉漁りの地≫というスーパー墓地対策があったりして相手を吹き飛ばせます。
サクリファイス系も、クロックが早すぎるデッキという訳ではない為、なんだかんだウギンが間に合いますし、最後の詰めになりがちな猫竈も墓地対策、及びカーンで蓋をすることができたりで、想像以上に有利に立ち回れます。
肝心なスルタイはどうかというと、5分か少し有利くらいかなぁといった感じです。ZNR前の4Cやスルタイであれば、ナーセットの数が少なかったり、≪物語の終わり≫がそれほど採用されていなかったりで、大きく有利を取れる印象だったのですが、最近は上記のような効果的に働いてしまうカードが採用されている為、少し有利くらいに落ち着いているかなという印象です。

対スルタイに関してもう少し深堀りしましょう。
そもそも、膨大なマナからウギンやウラモグのようなド級のフィニッシャーをプレイするという思想は、スルタイのようなミッドレンジに対して有効な戦略であるわけです。
それがスルタイに当てはまらない理由は、≪世界を揺るがす者、ニッサ≫というカードにあります。
スルタイというデッキは、受けるには十分なデッキなのですが、いち早く攻めるということは基本的にできません。その為、ぐだぐだ土地を伸ばしあっていれば、追加のドローやフィニッシャー1枚の価値が高い無色ランプの方が有利なのですが、早いターンの≪世界を揺るがす者、ニッサ≫だけは話が別。
3点、6点、9点という超高速のクロックでゲームを終わらせることができ、且つプレイするターンにも隙が無いこのカードが早期に着地するというパターンだと、無色ランプ側はなすすべもなく負けるパターンが多くなってしまいます。
逆に言うと上記のパターン以外はだいたい大丈夫なのですが、ナーセットで探されたり、そもそもデッキリスト公開制の大会だと早期ニッサが可能なハンドでキープされたりするため、そこそこ再現性のある負け方だったりします。
ちなみに「≪物語の終わり≫構えられておわーwww!!!!」というのは幻想で、こちらのデッキにはフィニッシャーがしこたま入っています(というか、マナ加速手段とフィニッシャーしか入ってません)。ニッサがいる状態での≪物語の終わり≫はきついですが、カード一枚の交換は割とどうでもいい方です。

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ということで日本選手権用に調整したのがこの形。
≪死肉漁りの地≫4枚がチャームポイントです(それ以外に言うべき点がない)
スルタイに対しては、サイド後≪魔術遠眼鏡≫を2枚インすることで、≪世界を揺るがす者、ニッサ≫を封じ込めて必勝の予定でした。

前日まではこのデッキで出場する気満々だったのですが、前日に突然暗雲が立ち込めます。
というのも、プロ配信勢(というかNageさんとYuki IchikawaさんとKenta haraneさん)が調整していたスルタイには、いずれもこのカードが。

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スルタイ同型が増えることを予期した結果、少しでも同型に有利がつくようにと、打ち消しが少ないメインボードで劇的に作用する≪戦争の犠牲≫を採用するようになったと。

個人的には、先週のSCGで赤黒アルカニストが優勝したこともあり、スルタイの対策はアルカニスト、もしくはサクリファイスに向いていくものだと考えていました。
しかし実際には、もはやそれらのデッキは眼中になく、スルタイはスルタイへの対策を深めていく方向性に傾いていったわけです。

ちなみにこの≪戦争の犠牲≫というカード、いつ打たれても無色ランプは盤面が壊滅します。だいたい3マナ以上減って、プレインズウォーカーが破壊されるため、かなり復帰しずらい状況にもなりますし、そもそも≪魔術遠眼鏡≫でニッサを指定するというプランを取っているところに、≪戦争の犠牲≫なんて打たれたら宇宙までぶっ飛んじゃいます。

ということで、前日23時くらいに、急遽無色ランプを捨てることになってしまいました。

ここで困ったのが、「じゃあこれを使う!」となるデッキがなかったということです。
自然に考えれば、スルタイか、アルカニストか、サクリファイス系を使うという発想になると思うのですが、僕の中でアルカニスト・サクリファイス系は今週特に意識される立ち位置の悪いデッキということになっていました。
そして、スルタイは同型が嫌なので使いたくない。
ものすごく我儘なことを言っていますが、その我儘の果てに突如誕生したのが、日本選手権冬で実際に使用したPerfect sultaiことスルタイフラッシュでした。

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え?なんで突然?と思うかもしれないのですが、スルタイがデーモンや戦争の犠牲を取る方向に、つまりデブっていくのであれば、この手の打ち消し増し増しで、かつインスタントタイミングで動けるデッキは強く出れるだろうという読みでした。
特に≪世群れの伏兵≫というカードは、打ち消しが≪物語の終わり≫であり、除去が≪取り除き≫であるスルタイというデッキでは触ることがほとんどできない為、対スルタイ最強のカードであるはずでした。

結果としては、≪思考囲い≫で体を崩され、ニッサのようなカードは通らないものの、消耗戦の果てのウーロにイわされるという展開ばかりで全然スルタイに強くなく、スルタイに2回負ける形で僕の日本選手権は終了しました。前日急造したせいで、≪楽園のドルイド≫というしょうもないカードが入っていたのが本当によくなく、ここが≪漁る軟泥≫であればまた違った結果もあったかと思います。

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本戦のメタゲームもこのような様相で、多いかと思っていたアルカニスト、サクリファイス系はそれほど多くもなく、メタ読みも大きく外した結果に。
特にゴブリンなんかはほぼ存在していないだろうと読んでいただけに、衝撃が大きい結果となりました。
(グルールが2位についていますが、これはグルールが多かったというよりは、アルカニスト、サクリファイス系が少なかったと言えると思っています。なお、グルールはチームが持ち込んだというわけではなく、純粋に選択した方が9人だったようです)

以上を鑑みると、今回の日本選手権に対する反省は、引き出しの少なさと往生際の悪さにあったと言えると考えています。
前日に使おうと思っていたデッキの立場が悪くなったからと言って、ろくに試してもいないデッキを使うのは、冷静に考えれば愚の骨頂であるわけです。
プランAがつぶれた時のためのプランBを用意しておかなかったのは純粋に準備不足ですし、プランBがないのであれば、潔く環境に用意されている最強デッキを妄信的に使ったほうがまだましだったと言えるでしょう。

日本選手権は秋・冬共にメタ読み・デッキ選択の両方で失敗している為、次回以降の大会では同じ失敗を繰り返さないようにしたいですね・・・。

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