アンナ ‖ RINMO

世界の廃棄を減らしたい!ネガティブ生まれポジティブ育ち。 ジュエリーのブランドRINM…

アンナ ‖ RINMO

世界の廃棄を減らしたい!ネガティブ生まれポジティブ育ち。 ジュエリーのブランドRINMOをしています。前はミラノでプロダクトデザインしてました。 https://www.instagram.com/rinmo_official/

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最近の記事

デザインの力で陰に光を灯せるか

ここ数年、社会課題に取り組む会社のデザインのお仕事を多数受けてきました。 どうしたらもっと多くのユーザーに社会課題に目を向けてもらえるかな?と考える中で、いちばん感じたことは、 みんな社会課題に目を背けているわけでも、無関心なわけでもないっていうことです。 社会にはたくさんの影があります。その影で誰かが苦しんでいたら、あなたはどうしますか??声をかけて助けようとしませんか? でも影の中は真っ暗でその人が苦しむ様子が見えていないとしたら、「なんとかしたい」という思いも湧かな

    • 陰で誰も泣かないものづくり

      アパレル業界、特にファストファッション業界の労働環境の問題は耳にしたことがある方は多いのではないでしょうか? 2013年に起きたラナプラザの崩壊事件は衝撃的なニュースだったと思います。 大量生産、大量消費、大量廃棄が当たり前になってしまったアパレルの裏側に潜む、劣悪な労働環境が浮き彫りとなった事件でした。 この事件を知った時、今までファストファッションのブランドのお洋服を購入することで誰かの苦しい生活や命の危機に加担していたかもしれないと思うと、本当に心苦しかったです。

      • 逆算で生み出さない。デザイン思考は正義じゃないし。

        次のジュエリーのコレクションに向けて新しいデザインを考えているのですが作っては納得いかず却下、を繰り返しています。 100は試作しました。 作りたい気持ちはあるし、ブランドへの大きな愛も、こういう未来が見たいという夢もあります。 でもデザインしながら「原価はどのくらいか?」「ターゲットに似合うのか?」「コンセプトはどうするのか?」とかそういうことを考えてしまう自分がいます。それはデザインやビジネスをする上でとても大事、ということはわかっているのですが、高校の頃、がむしゃら

        • 純度99.9%の挑戦

          リサイクルシルバーって何が良いの? 自身のジュエリーブランドRINMOが使用しているシルバーは、リサイクルシルバーです。 リサイクルシルバーとは、廃棄されるレントゲン写真などに含まれる銀を精製して作られる銀のこと。 銀が採れる鉱山は労働環境や児童労働が問題といわれています。リサイクルシルバーはそこに依存しなくて良い素材。しかも廃棄されてしまう素材を救うことができる。 素敵すぎる…! 日本ではまだあまり出回っていないし、通常の銀よりもコストがかかるのですが絶対にこの素材

        デザインの力で陰に光を灯せるか

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        • 制作の裏側
          4本
        • コレクションの想いとかストーリーとか
          2本

        記事

          意味はなくても意義のある選択がしたい。

          セルロースアセテートという厄介で美しい素材 今年初めにリリースしたRootsコレクション、実は念願叶って商品化できたアイテムたちで、思い入れのある愛おしいシリーズです。 昨年、まだジュエリーのブランドを立ち上げる前、廃棄を減らす活動を色々していました。 もともとプロダクトデザイナーをしていたこともあり、次は端材を使った物作りにチャレンジしたい、と知人に伝えると「近所の工房にメガネフレームの端材がたくさんある」という情報を教えてくれました。 こちらの工房さん https:

          意味はなくても意義のある選択がしたい。

          螺旋を描いて強く生きる

          10代の頃、原宿系雑誌の自由なファッションを目にした時、雷が落ちたような衝撃を受けたことを覚えています。 当時、引っ込み思案でネガティブで内向的で、人生は辛いことしかないとまで思っていた私ですが、カラフルな洋服を真似するようになってからは性格も思考も次第に明るくなっていきました。ファッションの中でも特にアクセサリーは、身につけた瞬間にちょっと強くなれる気がしたので、自分にとっては特別な魔法のアイテムでもありました。 かつてアクセサリーはお守りのような役目で使われてきましたが、

          螺旋を描いて強く生きる

          物に溢れた世界に物を生み出すこと

          昨年ジュエリーブランドを作ろうと決意しこの度無事にリリースすることができました。 ずっと何かを作りたくて、色々な挑戦をここ数年続けてきましたが、やっと自分で納得できるブランドにすることができました。 課題が転がる社会で ブランド立ち上げに至った経緯を簡単に。 私はイタリアの大学でプロダクトデザインを学びました。教授のいちばんの教えは「私たちは問題を解決するためにデザインをする」ということ。イタリアでは外国人として生活する中で環境、貧困、難民、人種差別、動物福祉などなど日

          物に溢れた世界に物を生み出すこと

          コネなし21歳の私がミラノのデザイン事務所で働くまでの話

          よく聞かれるので、どういう経緯でミラノのプロダクトデザイン事務所で働いていたか、書いておきます〜。働いていたのは3年前ですが。 私は高校卒業後すぐにIstituto Europeo di Design(ヨーロッパデザイン学院)ミラノ校に進学しました。イタリアでは割と名の知れた、デザインに特化した大学です。 物作りが好きで昔からデザインに興味がありました。言語を学ぶことが大好きだったので、どうせならデザインも言語も同時に習得したい、と欲張って、プロダクトデザインが有名なミラ

          コネなし21歳の私がミラノのデザイン事務所で働くまでの話