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産地を飛び越えてうまれるテキスタイル

第10講は、「テキスタイル開発」ということで、テキスタイルの企画を行う島田さんにお越しいただきました。今回のレポートは、事務局の末安がお届けします。

島田さんの主な業務内容は、国内の繊維産地の様々な工場さんと密にお付き合いし、ブランド、アパレルメーカーなどから寄せられた要望を具現化、生地を納品することです。

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この日の講義のキーポイントは、「すでに存在している生地であれば、あるものを購入する。もしくは、加工で表現する」。
講義の前半は、テキスタイル業界の仕組みや流通している生地について、後半は「日本を1つの産地」と捉えて島田さんが開発されたテキスタイルの数々を紹介していただきながら、加工について学びました。

オリジナルの生地をゼロからつくるには、もちろんコストがかかり、ロットの制約もあります。むやみやたらに生地をつくるのではなく、在庫を持つ生地屋さんがどのような生地を売っているのかを把握し「本当にオリジナルでつくるべき生地」を見極めることが大事だと学びました。

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また、オリジナルの生地をつくりたい時は、0からつくるのか、もしくは工程の中のどこかの時点からオリジナルにするのか(例えば生機を購入して色をつける、加工するなど)を、しっかりと知識を持って組み立てていかなくてはならないと講義を通して感じました。

後半では、島田さんが国内の繊維産地を飛び越えて開発した生地サンプルを紹介していただきました。開発される時は、基本的には各工場のできることや得意なことを把握し島田さんから依頼されています。しかし、時には工場から機械の稼働状況の連絡が来ることもあるそうです。信頼関係があるからこそです。

見せていただいた生地サンプルは、確かに全く見たことのない生地ばかりでとにかく終始とても楽しい講義でしたが、このお仕事はかなり幅広い知識を要するとも改めて思いました。

また、説明の中には一つ一つ深いストーリーがあり、島田さんの、生地づくりや一緒にものづくりをする工場の方々に対する熱い想いも感じました。

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日本各地にある技術が重なることで、新しい生地はたくさん生まれる、とワクワクを感じた講義でした。
島田さん、貴重な講義をありがとうございました!

末安

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