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アカデミックでなくストリートな講義

2019年を締めくくる7講は「丸編み・カットソー」について。
アルクロワークスの山本さんにお越しいただきました。

前半は専門的な知識について幅広く、
後半は山本先生がこれまでの仕事を通じて蓄えてこられた経験やノウハウについて。

今回は、産地の工場さんとお付き合いをするヒント、コツ、落とし穴について、教科書にないようなお話が特に印象的でした。

・産地との最適な付き合い方 
・日本独自の商習慣 
・日本の工場の強みと弱み
・業界として今後取り組むべきこと

山本さんの視点から色々とお話を聞くことができ、受講生からの質問にもざっくばらんに答えていただきました。このレポートに書けないようなお話も多数ありました。笑

宮浦さんが頻繁に語る「産地の学校はアカデミックでなくストリートな講義」を体現した1日となりました。

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こちらは試編み機を使わせていただたシーン。糸と針の動きが可視化できて理解が深まりました。

日本のテキスタイルを選択する理由


生地開発に加えOEMのお仕事をされている山本さんですが
今日まで、日本のテキスタイルのみを使用しているそうです。

その理由として、山本さんが日々お付き合いをされているお客さんの中で、デザイナーズブランドのゾーンが、少量〜中量ロットでこだわり抜いたものづくりをされていて、量も質も現時点では国内でないとできないとのこと。国内工場では、微妙なニュアンスも言葉や対面でクイックにやり取りすることで、正確に伝えることができる強みもあるといいます。

山本さんのご自身のブログでも国内産地の危機や、お考えについて
細かく言語化されているので、ぜひ読んでみてください。とても学びになります。

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また、日本と世界のテキスタイルについて調べている際に、両者を比較した興味深い対談記事も発見したので下記に紹介したいと思います。

「日本の開発力は優れていると述べましたが、なぜそれが世界を席けんしないかといえば、供給力の有無です。開発はできても、グローバルな供給と結び付いていません。中国などはうまくキャッチアップしながら供給する能力があります。韓国もしかりです。日本は言わばガラパゴス化しています。」
引用元

「産地の学校」も今日で折り返しましたが、毎週末かなりの量をインプットしながら、平日もネットや書籍で繊維やテキスタイルやアパレルのことをどっぷりと学んできました。

引き続きさまざまな方のレクチャー、資料、情報に触れながらも少しずつ自分なりの知識に落とし込んでいきたいと思います。

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次は、製品染め・製品加工の講義です。



渡邊

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