冬の波          365-0/21Ⅴ


     冬の波互いにぶつかり消え失せる

 冬の白い波を詠んでみたかった。どこに色を入れたらいいのか迷った末に色は省いて、またしても描写になってしまった。波をこんなにじっくりみたのはおそらく初めてである。

     冬の波テトラポットを宙返り

 正しくはテトラポッドという。こちらは登録商標だそうなので言い換えてみる。

     冬の波消波ブロック宙返り

 助詞の役割は大きい。助詞の使い方は難しいのでいい感じに曖昧になっている。同時に、消波ブロックの方が宙返りしているみたいになった。

     冬の波消波ブロック飛び越えし

 うーん。

     冬の波消波ブロック体当たり

 こちらの方があの感覚に近いかな。


異存・難色の発声(5回でアウト)

 不服の申立てをされるとそれに応じてこちらも倍返し、どころか五倍返ししまう。一発でアウト。きょうはかった。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?