八手の花         372-1/21Ⅴ


     塀の陰八手の花の高く成り

 八手の花が冬の季語だと知って、北側にある玄関の塀寄りに植えてある八手の花を初めてじっくり見てみた。そもそもこれが八手と呼ぶことさえ初めて知った。葉っぱを数えてみたら確かに八つだった。

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 いいなと思った俳句を見つけた。冬の季語の紙漉を使ってみたいと思っていた。つまり紙を漉いてみたいということである。

 水あやす如く揺らして紙漉きぬ / 津田このみ

 異存・難色の発声(5回でアウト)

 カウント5、アウト。手首のゴムは本当に便利だ。何を言ったか忘れてもカウントはゴムがしてくれる。

 日めくりに「納めの薬師」ということばがあったので調べてみたら、その年の最後の薬師の縁日のことだそうである。「薬師」は薬師如来のことのようだ。薬師寺の住職のことばだという次の文が突き刺さった。

欲が深くて、不正直で、疑い深くて、腹が立ち、不平不満の愚痴ばかり、これ皆病気です。

 病気だったのか。だったら今、自然治癒力で経過中というところか。この間の考察、正直に素直になるという方向性は当たっているとことを肯定されたようで勝手にうれしい気持ちになった。


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