袷・柿の花        626-1/21Ⅳ

     朝日和袷の長襦袢洗う  暦
 上五に季語をもってこようと思った。袷が初夏の季語だったので、生かすことにした。きごさい歳時記の袷の解説にはこのようにある。

袷衣のことで、すなわち表地と裏地を合わせた着物。素肌に直接身につけるものは「素袷」という。冬に着る「綿入」から綿を抜いて着る夏物を「綿抜」という。

 長襦袢でも袷という季語を使ってもよいのだろうかという疑問はある。素袷とした方がよいのだろうか。長襦袢の下には肌襦袢を着る。素肌に直接身につけるのは肌襦袢であるので、素袷ということばを使うのは憚られる。何よりも、素袷とは長着のことのようだ。
 どちらかと言うと、袷のものはもう洗ってからしまおうとしていることを詠んだので、綿を出し入れして着ていたころとは袷の意味に違いがあると思われる。
 ところで、素袷は、「着物の着方の一つで、長襦袢を着ないで、肌着の上に粋に袷を着ることをいいます。」(きもの用語大全)とある。そういう着方があることを初めて知った。これやってみたい。

     結ぶ実を見越し下向く柿の花  暦
 初めて柿の花を見つけた。もう柿の蔕の様相を呈していて心を打たれた。今年こそ柿の花を見ようと意気込んでいた甲斐があった。
 

異存・難色の発声(4回でアウト)

 ボール2でセーフだった。
 きょうの日の出時刻はきのうより1分早くなり、日の入り時刻はきのうより1分遅くなった。日の長さは、冬至から5時間27分伸びた。


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