芒・荻          536-0/21Ⅳ


     そなたにも刺やありしか芒の葉  暦

 芒の葉をさわった驚きを詠んだ。この句の季語は「芒の葉」になるのか「芒」になるのか調べてみた。まず、「芒」という季語が、「葉、茎、花の全体像を指す」ということであった。「芒の花」だけを指す季語が「尾花」だということもわかった。芒が全体像を指すのは、そうだろうなと思う。全体の中の葉の部分を指したいのだから、「芒の葉」という言い方は妥当であると思う。季語は「芒」でよいかと思われる。次いでわかったことがある。芒だと思っていた植物が、実は「荻」だということだった。「荻」は、きごさい歳時記によると、次のとおりである。

【解説】湿地に群生するイネ科の大型多年草。薄とよく似るが、茎は見上 げるほど高く、その頂に銀白色の大きな花穂をつける。風に葉の 擦れ合う音がわびしさを誘うことから、古来より秋風とともに歌 に詠まれてきた。
【科学的見解】
荻(オギ)は、イネ科ススキ属の在来多年草であり、北海道から九州まで分布している。オギは、水辺を好むため、河川や池沼などに群生している。花期は、九月から十月である。ススキに似ているが、小花の先端の芒(のぎ)の有無で両種を区別できる。オギの小花には、のぎがない。

 先日(9月19日)詠んだ「川縁の芒や高し岸に向く」は、まさに荻のことだった。

 川縁は荻の当然の生息地だったのだ。茎が高いのもその特徴で、荻が岸に向いていると言っただけだった。岸に向いているよように見えるのもありきたりのことなのだろうか。あらためて詠み直してみた。

   荻覆う岸を上りて川面見ん  暦

 川を漕ぐカヌーが見たかったのだ。


異存・難色の発声(4回でアウト)

 アウトだった。セーフだと思っていたらアウトになっていたようだ。ボール3だと思っていたら、ゴムが左手首にあった。
 きょうの日の出時刻はきのうより1分遅くなり、日の入り時刻は2分早くなった。



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