【クレセント・シリーズ 最終章 #78】
エルダーアルビオンに似たニンジャが空を駆けながら爆発四散。
その声を聞きながらヒイラギ1号は空を駆ける。
仇敵はスパークガジェット。
今度こそこれが最後の戦い。
全身の電磁ユニットを最励起させ、飛翔、スパークガジェットの鉛色の稲妻を回避しながら切り刻む。ビームブレードとビームカタナ、人類皆ニンジャロボの目指した見果てぬ夢がここにあった。
ヒイラギ二号もまた、無邪気な頃のエルダーアルビオンに似たニンジャの爆発四散音を聞きながら電磁ユニットを励起させ、スパークガジェットを双方から追い詰める。スパークガジェットにあるものは、己を追い詰めた世界への憎悪、などではなく、ただただ無邪気な悪意の延長線上のナニカであった。
スパークガジェット「ヌウーッ!ロボットとか!ぼく、あんまり好きじゃないなー!」
ヒイラギ一号「これが最後の戦いだ、気合い、入れるぞ、二号!それと、アノヨの、エルキテル!」
ヒイラギ二号「応、一号!イヤーッ!」両挟み!圧倒!
スパークガジェットは、徴収したニンジャソウルの力で応戦!
姫君めいたニンジャの鎖でヒイラギ一号を束縛、口元に鎖を巻いたニンジャの力で大地を踏み鳴らす、光の槍を扱うツインテールのニンジャの力で大きな光の奔流を生み出す。
ヒイラギ一号は徴収したニンジャソウルの力を簒奪し、剣に満ちたフィールドめいた力でスパークガジェットを釘付けにし、戦乙女めいたニンジャの力で全身を貫く。
そしてトドメに、ホトケめいた光を背中に浮かべ、ビームブレード乱舞、乱舞、乱舞、乱舞、乱舞、乱舞。
スパークガジェット「アッハハハハハ」
スパークガジェット「…クッソーーーーーーーーーーーーーーーーーー!」
スパークガジェット「僕が!もっと!やりたいように!やりたかったなあ!…楽しかったけど、ここまでだ」スパークガジェットの、全身に、ヒビが入る。
スパークガジェット「マッドオカマと、アノヨで、ヨロシクやるとしよう。」
スパークガジェット「サ!ヨ!ナ!ラ!」スパークガジェットは、盛大に爆発四散!
ヒイラギ一号、二号はニンジャソウルの力を使い果たしたのか、それとも、ただの稼働限界か、機能停止した。
「沢山名前を貰ったけど」
「やっぱり、一番しっくりくるのは…」
「…やめた、決めるのは。少なくとも私には、どれも、大事な名だ。サヨナラ」
ヒイラギ一号は、機能停止した。ヒイラギ二号と共に。
聖女めいて現れたミカヅキが、「光あれ」と祝福すると、ミナヅキを抱き締めながら、ミカヅキもまた、消えた。
【#78 終わり #79 につづけ。】
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