見出し画像

維持管理inバイトの喫茶店編

昔々のその昔
自分がまだ若いネーちゃんで喫茶店でバイトをしていた時のことぢゃった。
バイト先の喫茶店ではトーストも出していて
食パンを家庭用のオーブントースターで焼いていたのだが
どうもきれいに焼けない。
真ん中だけ帯状に焦げて両側が白いままなのだ。
「このトースター、きれいに焼けないですねえ」
「あらあ、いいのよお、買ったらお金かかるでしょ」
「お店やるのは大変なのよ、アタシは命がけでやってるのよ!」
それ以上言うと荒れるので言わなかった。

手が空いたとき、屈みこんでトースターの中をじっくり見てみると
内側のステンレスの壁が真っ黒になっている。
食パンの焦げ方から見て
上下についている棒状のヒーターの直近にだけ熱が当たっているようだ。
なぜヒーターの熱がパン全体に当たらないのか?
それはおそらく
この真っ黒になった壁が吸収してしまっているから。

そこで暇を見てはトースターの内側を磨いた。
3日がかりくらいでピカピカになった。
そして焼いたトーストは
全体がこんがりときつね色になった。
仮説は実証されたぜ♪
ステンレスの壁が熱を反射してパンを均等に焼いていたのだ。

かくしてバイトのおネーちゃんは
オーブントースター1台分だけママの命を救ったのであった。

あれから40年以上になるが
基本的にオーブントースターの構造は同じなので
ときどき中を磨いてピカピカにしてやると
キレイなだけじゃなく
熱効率がよくなるから、ときどき中をのぞいてやるべし。

あ、そういえば
冬にお店の石油ストーブが途中で消えてしまって
どうしても火が点かなくなって、修理の人を頼んだことがあった。
修理屋さんはストーブのスイッチをいじったり石油の管やバルブを見てから
ストーブの周りをぐるりと見ていって
ストーブと壁の間、ストーブの裏側に頭を突っ込んだところで
「あー、フィルターがホコリでふさがってますねー」ということで
小型の掃除機を持ち込んでホコリを吸い取ったらば
何事もなかったようにストーブは静かに点火・燃焼し始めたのでござる。
「裏まで見ないわよ!ねえ!?」
と、店主はアピールしていたが
吸気フィルターは空気を吸い込み続けているからホコリが溜まりまり
ホコリが溜まると空気が吸い込めなくてストーブが停止してしまう
ということを学んだ。
これは後にいくつかのストーブで経験して
ストーブのトラブルの時に石油のバルブとともに
裏側のフィルターを確認するようになったのだった。

たとえ日常のこまごました手入れでも、手入れを怠ると修理代がかかったりお店のサービスや提供する品物の品質や味を損なうことがある。

というワケで
維持管理は大事!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?