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期日優先か完成度優先か

勉強
子育ての風景

昔々、大学で博物館実習展示を行ったことを書いた。

自分たちで企画した小さな一部屋での展示を
学生だけでなく、一般の方にも見ていただくものだ。
期間と時間を決めて・担当を決めて・案内書やポスターも制作する。
さてそこで
実習展示に限らず
期日までに完成できれば一番いいのに決まっているのだが
往々にして期日までに出来上がらないもので
そういうときに「完成度」と「期日」とどちらを優先すべきなのか。
自分の時に指導してくださったのは
現役学芸員の先生お二人と・大学の先生お一人だったのだが
大学の先生は「完成度」優先でわたしたちの実習の翌年以降
きちんとした展示が完成するまで開催を日延べしていった。
時には1か月延びてしまって・とうとう取りやめになった年も。
対して、学芸員の先生は「期日厳守」であった。
例えば10月1日から展示を始めると公表したら
10月1日に展示を始めなければならない。
「都合により開催は1週間遅れます」
ということは、普通の博物館や美術館では、まず「ない」。
先生と学芸員と、それぞれ立場としては譲れないのだなあ、と。
また、一人の現役学芸員の先生は
「時には間に合わなくて、会場にお客さんが入ってきたという連絡を聞きながら見学コースの順路の最後の方で必死に作り続けることもあります」
と、恐ろしいことを教えてくれた。
それでも間に合わないときには
期間中閉館してから、徹夜で展示作業をするしかない。
「仕事として展示をやるということは、そういうことです」と。

また、別の機会に受講したライティングの先生からは
80%の出来でもいいから締切に間に合わせた方が絶対に有難がられる
と言われたことが。
仕事というものは、締め切りを守るモノだ。
そうしないと、順繰りに色々な人にとばっちりが行く。
「もういいから、早く出せ!!」
わたしも・言うと思う。

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