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1枚のハンカチを

実用

ここ数年ほとんどマチナカに出ていないので、それ以前の話なのだが
10年ほど前からマチナカのお店などのトイレで
ハンカチを使っている人をあまり見なくなった。
それはほとんどのトイレにハンドドライヤーがついていて
洗った手の水気をぶわーーーっと吹き飛ばして乾燥させているから。
ただ困ったことに
ほとんどの人はきちんと手を洗っていない。
そのろくに洗っていない手の水気をそこら中に吹き飛ばしているのである。
もちろん、私の顔にも飛んでくる。
(この人、ノロじゃないだろなあ)
だから、ハンドドライヤーを使っている人のそばにはいたくないが
狭い洗面所では逃げようもなくて、これはかなり嫌なものだ。
で、ハンドドライヤーのないトイレではというと
「あら、ないわ」とちょと困った様子で
申し訳程度に指先をぬらしてその指で髪をちょちょっと直して…。
さてそこで
新型コロナウイルスの流行で
一時ハンドドライヤーを使用禁止にしたところが多かった。
洗った手の水気とウイルスを一緒に飛び散らせてしまうかもしれないと。
しかし感染症専門家からは
ハンドドライヤーの使用禁止は意味がない
という意見が出ていた。
洗った手を乾燥させるのだから感染を広げることは無いのだと。
その理屈は正しいのだが
問題は、本当にきちんと手を洗っているのか、ということだ。
パンデミック以来、きちんと手を洗う人は増えたとは思う。
そしてハンドドライヤーも解禁になったところが増えたようだ。
その一方で、今度はアルコール消毒に慣れきってしまい
目にする人の大半は
アルコールをちょこっと手に取って
手のひらをこしょこしょとすり合わせて
それでおしまいにしている。
それできれいになったことにして
トイレではやっぱり申し訳程度に洗った手を
ハンドドライヤーに入れて水気を吹き飛ばしているのではないか。
それよりは
ハンカチを持参して自分の手を自分のハンカチで拭けばいいと思う。
たとえロクに洗っていない手でも、汚れは自分のハンカチで留まるし。
ハンカチは家に帰ってから、手を洗うついでに一緒に洗えばいい。
それなら電気も使わないし。
コロナが収まってまたマチナカに出たときに
洗面所での手洗い行動は変わっているのかどうか
観察してみようと思う。


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