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棒鱈(ぼうだら)とは

言語
子育ての風景
コミュニケーション

姑と「棒鱈(ぼうだら)」の話をしていた。
姑「昔、そぼろを作って、子どもたちが喜んで食べてたよ」
ヨメ「あー、あれ、固いから食べるの大変でしたよねー」
姑「甘くしたから子どもが喜んで食べたの」
ヨメ「私も好きで玄関のコンクリートの所で金づちで叩いてました」
姑「鱈の骨は光るから見えるんだよね」
ヨメ「光りますけど、取るのは面倒ですよね」
ヨメ「叩いてほぐしてからそぼろにしたんですか?」
姑「身おろししてほぐして」
ヨメ「え、カチカチに干したのですよね?」
姑「え、生だったよ」
ヨメ「え!?生って?棒鱈は干してあるのじゃなくて?」
姑「小さい鱈だったよ」
よくよく聞くと
姑の姑が、その細くて小さい鱈を「棒鱈」と呼んでいたのだと。
ウチの姑は自分の姑のいう事を黙って聞いていた人なので
小さい鱈は棒鱈と呼ぶ・そういうモノだと思って現在に至るワケだ。
ヨメ「それって、スケソウダラじゃなかったんですか?」
姑「…いやー???」
私が子どもの頃叩いてほぐして頑張らないと食べられなかった棒鱈は真鱈を干したものでまさに凶器になる固さのバットのような「棒」であった。その一方自分がそぼろにしたのは生の真鱈で、身おろしして大きなナベで味をつけて煎りつけながら地道に小骨を取って作ったのである。
姑は棒鱈を棒鱈という種類の鱈だと思っていたようであって
またしても同じ言葉で違うモノを指していた事例が一つ増えたのでござる。


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