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子供のなぜどうして病

「なぜどうして病」[病名]
子どもが一度はかかる病。
症状:自分が見聞きした事柄すべてについて「なぜ?」「どうして?」と大人を質問攻めにすることが挙げられ、多くは学校に通うようになると急速に症状が治まるが、免疫ができないまま大人になる症例も一定数存在し、多くは「メンドクサイ人」と呼ばれる。

実際問題としてこの、「なぜどうして病」は学校へ行ってこそ症状が亢進すべきなのだが、入学後学年が進むごとに急速に治まり、代わりに言われたことをそのまま素直に聞くという「鵜呑み症候群」に取って代わられる。

「鵜呑み症候群」は鵜呑みにした知識が未消化になりやすく、栄養とならずに体外に排出されるという害がある。また、咀嚼せず丸呑みすることで下痢・腹痛等を起こしあるいは口に押し込まれたまま鵜呑みにすることもできない事例も多数報告されている。その不快な症状から知識自体を回避する行動がよく知られておりこれら知の摂食不全患者は時に教室での「お客さん」と呼ばれる。

結論
知識を理解し自分自身のものにするという現生人類にとって健全な状態とはかけ離れた状況であり、「鵜呑み症候群」および「鵜呑み不全症候群」を新たに国民病として広く認知せしめるとともに治療法の開発が急がれるべきであるがいまだ研究に進捗の見られないのが現状である。

図書館のネズミ2014:「知を取り巻く病」『屋根裏研究所報告』vol.1-2


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